館内に掲示された絵図の複製=小矢部市民図書館

 江戸後期の越中、加賀、能登の地名や寺社などを詳述した大型絵図の複製品が10日までに、小矢部市民図書館に常設展示された。絵図は昨年3月27日、市文化財に指定されており、市教委は富山、石川両県の歴史地理を考察する上で貴重な資料と位置付けている。

 絵図は歴史書「越登賀(えつとが)三州志」のうち、越中、加賀、能登の村名を詳述した「圖譜(ずふ)村籍」に付属していた4幅で、郷土史家で加賀藩士の富田景周(とだかげちか)(1746~1828年)が文政年間に完成させた。

 市教委は今年度、「越中国輿地(よち)」「加賀国輿地」「能登国輿地」の複製品を作った。高精細カメラを活用し、色調も実物に合わせた。越中の絵図は2幅をつないで1幅とした。

 絵図には、地名や寺社名に加え、小矢部川や手取川の支流も克明に描かれている。最大で縦約3メートル、横約1・6㍍あり、来館者はゆかりの地名に目を凝らした。

 同館の笹島康代館長は「絵図には細かい部分まで記されている。今後もふるさとへの関心を高める取り組みを進めたい」と話した。

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