ひな飾りを見詰める神谷会長=金沢市大樋町

 加賀藩とゆかりが深い「やちや酒造」(金沢市大樋町)で3日、前田家16代当主利為(としなり)侯爵の菊子夫人が輿(こし)入れの際に持参したひな飾り「紫宸殿雛御殿(ししんでんひなごてん)」の展示が始まった。

 ひな飾りは約140年前に製作された。幅約1・8メートル、高さ、奥行きが約1・6メートルで、最上段には京都御所を模した紫宸殿が設けられている。紫宸殿は檜皮葺(ひわだぶき)の重厚な造りで、御簾(みす)の奥に内裏びなが鎮座する。衣装箱などは黒漆に蒔絵(まきえ)が施され、豪華に彩られている。

 ひな飾りは菊子夫人の長女酒井美意子さんに受け継がれ、1999年に酒井さんが亡くなった後、親交のあった、やちや酒造の神谷ますみ会長に譲られた。以来、毎年、飾られている。

 神谷会長は「これからもひな飾りをお守りしながら、多くの人に見てもらえるようにしたい」と話した。展示は4月3日まで。

無断転載・複製を禁じます