書院に整備された常設展示スペース=高岡市伏木古国府の勝興寺

 4月11日に「平成の大修理」が完工する高岡市伏木古国府の国重要文化財・勝興寺に、江戸時代後期の板の間を復元した書院がお目見えした。後世に増築された床の間を解体し、簡素な雰囲気を忠実に再現した。書院には寺宝の常設展示スペースを整備し、歴代の住職が愛用した蒔絵の弁当箱などを展示。住空間と道具の両面からかつての暮らしぶりを伝える。

 勝興寺文化財保存・活用事業団によると、書院は寺の事務が行われた場所で、江戸時代後期には板の間だったとされる。明治時代以降、建築様式の変化から畳敷きになり、床の間も整備されたが、今回の大修理で板の間に戻した。

 大修理では、スギの板を和くぎで打ち付ける江戸時代の工法を採用している。柱を水平方向につなぐ「長(なげ)押(し)」には、豪華な金属装飾の「くぎ隠し」が施されている。

 書院は板の間で丈夫であることから、同事業団が大小の展示ケース四つを配置し、常設展示スペースとして活用する。1月18日から始まった展示では、五摂家の鷹司(たかつかさ)家からこし入れした姫「広悟(こうご)」が持参した碁盤や将棋盤、歴代住職の煙草盆などを展示した。

 勝興寺に伝わる宝物は国と県指定の文化財で計237点あり、今後、定期的に入れ替えして見学できるようにする。大修理で屋根を創建当時のこけら葺きに戻す際、不要となった鬼瓦などは台所に展示した。

 勝興寺文化財保存・活用事業団の高田克宏専務理事は「伝統的な工芸品に触れ、江戸時代の生活ぶりに思いをはせてほしい」と話した。

 平成の大修理は1998(平成10)年に始まり、総門など国重要文化財の建造物12棟が完工した。3月末までに堀を整備して終了する。

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