バスに乗り込む市民=13日午前11時半、珠洲市飯田町

 珠洲市は13日、能登半島地震で休止していた市内全域を運行する「すずバス」の運行を試験的に再開した。運賃は無料で、従来の8ルートのうち、避難所である学校などを経由する6ルートで復旧した。住民は市役所や病院へ行くためにバスに乗り込み、「再開はありがたい」と歓迎した。

 無料バスは一般社団法人「すずバス」が、路線バスが廃止されたルートを補う形で2022年から運行している。地震でバス9台のうち2台が被害を受け、道路の通行止めなどにより全ての路線が運休していた。

 再開したのは、飯田町と狼煙町を結ぶ海側と山側のルート、飯田町と三崎、大谷、若山町を結ぶルートに加え、宝立小中と市総合病院を結ぶ臨時便を含む計6路線。

 初日は市役所そばの飯田わくわく広場や市総合病院などで利用者の姿が見られた。避難先の正院小から乗り込んだ榎木美和子さん(71)=正院町=は飯田わくわく広場で下車し「今までは徒歩かタクシーで市役所へ行き、手続きをしていた。バスの再開はありがたい」と感謝した。

 運転手の鈴木均さん(65)=同市三崎町=の自宅は現在も断水が続いており、「大変だけど、バスを必要としてくれる市民のために走らせることができてよかった」と語った。

 運行日は、宝立小中と市総合病院を結ぶ路線は火、木曜、その他は月~金曜。時刻表は市ホームページで掲載し、各避難所でも配布している。

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