家屋の被害認定調査に当たる福島県と氷見市の職員。後方は全壊した納屋と民家=氷見市姿

  ●罹災証明22日発行目指す

 能登半島地震で最大震度5強に見舞われた氷見市で12日、罹災証明書の発行に向けた家屋の被害認定調査が始まった。調査には、東日本大震災からの復興を進める福島県の職員も応援で加わっており、市は22日からの証明書発行を予定する。石川県境に近く、家屋の倒壊・損壊被害が大きい姿地区の住民からは調査のスピードアップにつながる福島の「援軍」に感謝の声が相次いだ。

 市や富山県によると、市内では家屋の倒壊・損壊が多く、市職員だけでは調査の手が回らない状況。県が総務省と調整し、応急対策職員派遣制度で福島県と福島の市町村の職員が派遣されることになった。第1陣は県職員20人で、16日からは県職員20人と市町村の20人の計40人で構成する第2~4陣が順次入る。応援人数は1月30日までに、延べ計140人となる。

 調査チームは氷見市職員を含め3人体制で、12日は8チームが活動を始めた。姿地区には2チームが入り、最初に応急危険度判定で「危険」となった家屋前に集まり、2チーム合同で被害認定基準を確認。二手に分かれ、被害家屋の外壁、基礎などを見て回った。

 姿自治会によると、現在も約30世帯が自宅での生活が難しい状況という。集会所に避難している一人暮らしの中谷美江子さん(74)は福島の応援に「大変助かる」と感謝。自宅が損壊した出雲栄美子さん(68)は「夜は家にいるが不安で寝られない。調査は修理の一歩になる」と期待した。

 調査を担う市税務課の宮腰宏臣さん(46)は「災害規模が大きく、業務が多い。福島からの応援はありがたい」と話した。

 東日本大震災で甚大な被害に遭った福島県では、昨年10月、県と県内市町村が全国での大規模災害に備え、相互応援チーム発足の協定を締結。氷見への応援は初のチーム派遣となった。

 派遣チームの調整役で福島県災害対策課の箭内(やない)良次副課長は全国の支援で福島は復興の歩みを着実に進めているとし「富山にも多大な支援をもらい、恩返しをしたい。姿地区は局所的に被害が大きく、一日でも早い再建に向け迅速、円滑に調査する」と力を込めた。

 氷見市によると、12日時点で、2468件の罹災証明書の発行申請がある。

 高岡市内では派遣制度で、広島市の職員が入っており、12日は6人が家屋の被害認定調査に加わった。13~17日は10人が活動する。

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