輪島市門前町の曹洞宗大本山總持寺祖院は、山門から続く回廊が崩れ落ち、前田利家の正室まつを祀る芳春院もつぶれた。2007年の能登半島地震で被害を受けた建物が修復を終え、これからという矢先だった。壮麗な七堂伽藍は無残に変わり果て、関係者から失望と無念のため息が漏れた。(輪島総局長・村上浩司)

 商店街の入り口では複数の店舗で1階が押しつぶされていた。店の関係者は「あの建物、平屋じゃないんだよ。門前だけで何人も亡くなった」と肩を落とした。

 總持寺の正面は灯籠が倒れていた。門をくぐり、めくれ上がった石畳み。建物は大丈夫そうだと思った瞬間、右手に完全に崩れた回廊が目に入った。

 今年は瑩山禅師の700回御遠忌法要の年であり、寺院関係者や市職員らが記念行事などで観光誘客や地域振興を図れると期待していた節目。總持寺祖院の高島弘成副監院は「きれいに修復されて慶事を営めるはずが、17年前に逆戻りだ」と嘆いた。
 

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