雄(おす)のハッピー。顔にはフランジと呼(よ)ばれる出(で)っ張(ぱ)りがある=能美市(のみし)のいしかわ動物園(どうぶつえん)

今年6月にいしかわ動物園に仲間入りし、初めて屋外展示場に出た雄のハッピー

フィーダーをのぞき込むハッピー

消防ホースで遊ぶ雌のドーネ

ハンモック上で遊ぶドーネ

飼育員からエサをもらう子ども時代のドーネ

毛布をかぶって寝ころぶドーネ(いしかわ動物園フォトコンコンテスト2023入賞作品・前田陽菜さん「草むらの乙女」)

ドーネにエサを手渡しする担当技師

来園者を観察するドーネ

 いしかわ動物園(どうぶつえん)からボルネオオランウータンを紹介(しょうかい)しよう。マレー語で「オラン」は人、「ウータン」は森を指(さ)し、「オランウータン」は「森の人」という意味(いみ)だ。同園の技師(ぎし)、林皓太(はやしこうた)さんに特徴(とくちょう)を教わった。

 雄(おす)は体長(たいちょう)1メートル、体重(たいじゅう)60~90キロ、雌(めす)は80センチ、40~50キロほど。体毛(たいもう)は赤茶色で特(とく)に雄(おす)は長くなる。木の上で生活する中で枝(えだ)から皮膚(ひふ)を守(まも)るほか、かっぱの役割(やくわり)があると考えられている。大人の雄(おす)の中にはフランジと呼(よ)ばれる顔の両脇(りょうわき)に出(で)っ張(ぱ)りがあるものがいる。これには秘密(ひみつ)があり、立場の強い個体(こたい)だけに現(あらわ)れるそうだ。

 1日のほとんどを餌(えさ)を探(さが)すのに費(つい)やし、果物類(くだものるい)を中心にいろんな種類(しゅるい)の食(た)べ物(もの)を口にする。園内で飼育(しいく)している雄(おす)のハッピーと雌(めす)のドーネもリンゴやバナナ、キウイなどの果物(くだもの)、トマト、小松菜(こまつな)などの野菜(やさい)を与(あた)えており、同園で餌(えさ)の品目(ひんもく)が一番多い動物(どうぶつ)なんだとか。

 知能(ちのう)がとても高く、想定(そうてい)外の行動(こうどう)をする可能性(かのうせい)がある。いたずらで済(す)めばいいが、けがをする恐(おそ)れもあるので飼育員(しいくいん)は細心の注意(ちゅうい)を払(はら)って管理(かんり)しているんだ。

 ボルネオオランウータンは、東南アジアのインドネシアやマレーシア、ブルネイの領土(りょうど)であるボルネオ島(とう)(カリマンタン島(とう))のみに分布(ぶんぷ)している。野生の生息数(せいそくすう)は約(やく)5万(まん)4千頭(せんとう)と推定(すいてい)され、絶滅(ぜつめつ)の危機(きき)にひんしている。地球温暖化(ちきゅうおんだんか)による果物類(くだものるい)の枯渇(こかつ)、森林伐採(しんりんばっさい)によるすみかの減少(げんしょう)、ペット目的(もくてき)の密輸(みつゆ)などが要因(よういん)として指摘(してき)されている。「森の人」が生きやすい環境(かんきょう)を守(まも)るにはどうすればよいか。ぜひ考えてみてほしい。

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