IRいしかわ鉄道(金沢市)は5日、来年3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀開業に伴い、石川、福井県内の並行在来線区間を乗り継ぐ場合の運賃が平均で18%値上がりすると明らかにした。延伸後、在来線の運営会社が県境で区切られ、割高な初乗り運賃が二重に掛かるため。IRなどは乗り継ぎ割引で値上がり幅の抑制を図ったものの、利用者の負担は増すことになる。

 北陸新幹線延伸後、IRの営業区間は現在の金沢―倶利伽羅(17・8キロ)に、金沢―大聖寺(46・4キロ)が加わる。福井ではJR西日本から北陸線の営業を引き継ぐ「ハピラインふくい」(福井市)が大聖寺―敦賀(84・3キロ)を営業区間とする。

  ●初乗り運賃二重加算 割引で抑制も負担増

 両社は来年3月16日以降、金沢―福井の直通運行を実施する。このうち初乗り運賃が二重に掛かる影響を受けるのは、石川側の動橋、加賀温泉、福井側の牛ノ谷、細呂木のいずれかの駅で乗車し、県境をまたいだ場合となる。

 現行990円の牛ノ谷―金沢間の普通運賃は1060円(7%増)、590円の加賀温泉―福井は760円(29%増)に値上がりする。通勤定期、通学定期でも同様に運賃が上がる。

 両社はこれらの区間について乗り継ぎ割引を適用しており、割引を適用しなかった場合は平均36%値上げとなるところを、平均18%に抑えたとしている。

 自治体、民間会社が資金を出す並行在来線運行支援基金(総額50億円)のうち、8億円を乗り継ぎ割引の原資とする。適用期間は10年間となっている。

 IRの担当者は「利用者に負担をお願いすることになり、非常に心苦しい。県民の日常生活や経済活動を支える生活交通として存続するため、最低限度の引き上げを行った」と話した。

 IRの営業区間が金沢以西に延伸することを受け、JR七尾線、あいの風とやま鉄道(富山市)との間で、通学定期の乗り継ぎ割引の適用区間を拡大する。

  ●金沢―大聖寺120円増

 IRは5日、石川県内の延伸区間の運賃を北陸信越運輸局に届け出た。普通・通勤定期を現行のJR運賃より14%高くする一方、通学定期の運賃は据え置く。4日に同運輸局から上限運賃の認可を受けた対応で、実際の運賃が決定した。金沢―大聖寺で120円増の980円などとなる。

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