金沢市が走行実験に取り組むEVバス=4日午前9時10分、同市新竪町3丁目

 金沢市中心部を運行する「金沢ふらっとバス」で、環境負荷の低減や乗り心地の向上のため、電動車両(EV)バスの走行実験が4日までに始まった。金沢エナジー(同市)が生成した再生可能エネルギーを用い、10日まで全4ルートで1日14便を走らせる。市は将来的な導入を見据え、暖房で最も電力を消費する冬季に運行できるかを含めて検証する。

 EVバスは、電気自動車と同じく電気を動力源に走行する。車内の振動が少なく、高齢者の乗客にも乗りやすい上、排ガスを出さないため環境にも優しい。温室効果ガス削減や脱炭素化の実現に向けて、世界的に注目が集まっている。

  ●充電1回で290㌔

 実験では、金沢エナジーが市内の水力発電所でつくった二酸化炭素排出量ゼロの電気で、EVモーターズジャパン(北九州市)の最先端車両を走らせる。大容量バッテリーと世界最高クラスの低消費電力システムを搭載しており、1回充電すれば、ふらっとバス最長の材木ルートで1日に走行する距離(116・5キロ)の約2・5日分に当たる290キロ走行できる。

 実験は2日に始まり、2、3日に此花、4、5日に菊川、7、8日に材木、9、10日に長町の各ルートで行う。このうち4便は事前公募に参加した市民約10人が乗車を体験する。

 4日は村山卓市長と金沢エナジーの石本毅社長、市の委託を受けてふらっとバスの運行を担う北陸鉄道(金沢市)の宮岸武司社長、西日本ジェイアールバス(大阪市)の大久保範繁北陸支店長が菊川ルートで乗車した。

 村山市長は「静かで乗り心地も良い。走行上の注意点を実験で踏まえ、課題を解決した時点で導入できればいい」と語った。まちなかで道が狭いルートも多いとし、「お年寄りには便利な交通機関を使って外出の機会を増やしてほしい」と呼び掛けた。

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