調教師に転身することになり、意欲を語る藤田騎手=金沢競馬場

  ●「最後まで勝ちに行く」

 金沢競馬所属で地方通算1506勝(20日現在)の藤田弘治騎手(43)=津幡町出身=が、調教師免許試験に合格した。金沢のリーディングジョッキー経験者では2人目で、12月1日付で免許を取得し、今月限りで現役を引退する。デビュー23年目の藤田騎手は「ファンの皆さんのおかげで良い騎手生活を送れた。感謝を込め、最後まで勝ちに行く」と意欲を見せている。

 藤田騎手は尾山台高(現在の金沢龍谷高)駅伝部で活躍し、卒業後、2年間の騎手研修を経て、2001年にデビューした。

 戦歴は輝かしい。重賞9勝を挙げ、金沢のリーディングを4回(16、17、19、20年)獲得した。15年にはJRA札幌競馬場で行われたワールドオールスタージョッキーズで優勝した。

 トップジョッキーが調教師への転身を意識したのは昨年6月。調教師と騎手の会合で、金沢の調教師が少なくなったことが課題として挙げられ、「馬に乗れなくなる前に調教師に」との思いを強め、2度目の挑戦で今年の免許試験に合格した。

 金沢で調教師が新たに誕生するのは8年ぶりで、計20人となる。このうち騎手出身は12人と半数以上を占めるが、リーディングジョッキー経験者は、県競馬事業局によると、現在地への移転後、中川雅之調教師以来となる。

 ファンに好かれる人柄にひかれ、馬を預けたいという馬主は多く、藤田騎手は「人が働く環境を良くすると、馬も一生懸命に走ると思う。そんな厩舎(きゅうしゃ)を目指す」と語った。

  ●28日に最後のレース

 最後のレースは28日の予定だ。金沢所属で歴代10位の大瀬戸豊騎手の1514勝を上回る目標に向け、ラストスパートをかける。

  ●「急に馬が止まった」

 藤田騎手は、タイマー設定のミスで走路照明が消えた19日のレースに騎乗していた。3コーナーの手前で照明が消えた瞬間、「急に馬が止まった」といい、後続の馬と衝突しないよう、何とか前へ押し出したという。藤田騎手は「再発防止に万全を期してほしい」と希望した。

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