水中をゆったりと泳(およ)ぐアオリイカ=七尾市(ななおし)ののとじま水族館(すいぞくかん)

断続的な白線模様のある雄のアオリイカ

餌を食べるアオリイカ。興奮しているのか色が黒っぽくなっている

餌を素早く捕まえて食べるアオリイカ

アオリイカを展示している水槽

 味(あじ)の良(よ)さから「イカの王様(おうさま)」とも呼(よ)ばれるアオリイカ。のとじま水族館(すいぞくかん)では「水族館(すいぞくかん)の変(か)わりもの」というコーナーで観察(かんさつ)できる。

 日本沿岸(にほんえんがん)のアオリイカは体形や生息域(せいそくいき)によって、シロイカ、アカイカ、クワイカの3種類(しゅるい)が確認(かくにん)されている。同館(どうかん)で展示(てんじ)しているのはシロイカに当たる。

 胴(どう)の長さは40~50センチ。特徴(とくちょう)は透明感(とうめいかん)のある胴部(どうぶ)と、胴部(どうぶ)全体(ぜんたい)に広がるヒレだ。幅広(はばひろ)のヒレが馬具(ばぐ)の「障泥(あおり)」に似(に)ていることからアオリイカと名付(なづ)けられたそうだ。雄(おす)と雌(めす)では胴部(どうぶ)背面(はいめん)の模様(もよう)が異(こと)なり、雄(おす)は断続的(だんぞくてき)な白線模様(はくせんもよう)、雌(めす)は白の斑点模様(はんてんもよう)が広がっている。

 危険(きけん)が迫(せま)った時や、雄(おす)が雌(めす)にアピールする時など状況次第(じょうきょうしだい)で色が変(か)わるのも特徴(とくちょう)だ。館内(かんない)の個体(こたい)はリラックスしていると透明(とうめい)で、興奮(こうふん)したり、驚(おどろ)いたりすると真(ま)っ黒(くろ)になることが多い。

 優秀(ゆうしゅう)な海のハンターでもあり、餌(えさ)のカニ、エビなどの甲殻類(こうかくるい)や小魚を「触腕(しょくわん)」と呼(よ)ばれる2本の腕(うで)をとても素早(すばや)く伸(の)ばして捕(つか)まえるそうだ。

 館内(かんない)ではアオリイカの状態(じょうたい)をみながら、3~10匹展示(ぴきてんじ)している。展示飼育係(てんじしいくがかり)の義川暁(よしかわあきら)さんによると、アオリイカは光や音などの刺激(しげき)にとても敏感(びんかん)で、驚(おどろ)くとパニックになって墨(すみ)を吐(は)いたり、壁(かべ)にぶつかってしまったりする。そのため、展示(てんじ)の際(さい)は人が近づきすぎないよう水槽(すいそう)前に柵(さく)を張(は)っているほどだ。

 展示期間(てんじきかん)は毎年夏の終(お)わりごろから春先まで。アオリイカの色が変(か)わるところを見たいかもしれないが、そこは我慢(がまん)して静(しず)かに観賞(かんしょう)しよう。

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