クロメンガタスズメの成虫(せいちゅう)の標本(ひょうほん)。背(せ)の白い模様(もよう)がドクロのように見える

クロメンガタスズメの幼虫

ブットレアを食すクロメンガタスズメの幼虫

クロメンガタスズメの幼虫。終齢時に見られる突起

クロメンガタスズメのさなぎ

クロメンガタスズメの成虫

 石川県(いしかわけん)ふれあい昆虫館(こんちゅうかん)の「むしむしハウス」では8~10月にかけて、見た目に怖(こわ)い昆虫(こんちゅう)の幼虫(ようちゅう)を観察(かんさつ)できる。その名も「クロメンガタスズメ」。スズメガ科の昆虫(こんちゅう)で、ガの一種(いっしゅ)だ。

 どこが怖(こわ)いのかというと成虫(せいちゅう)の背(せ)を見てほしい。ドクロのような白い模様(もよう)がある。ホラー映画(えいが)のポスターにクロメンガタスズメの仲間(なかま)が使(つか)われたこともある。

 でも見た目が怖(こわ)いからといって、中身(なかみ)まで怖(こわ)い訳(わけ)ではない。成虫(せいちゅう)も幼虫(ようちゅう)も毒(どく)はなく、触(さわ)っても大丈夫(だいじょうぶ)だ。

 幼虫(ようちゅう)は8~9センチ。体は緑(みどり)、黄、褐色(かっしょく)と変異(へんい)があり、大きくなってくると、お尻(しり)のつぶつぶが付(つ)いた突起(とっき)「尾角(びかく)」がくるっとカールする。トマトやナス、ピーマン、アサガオなど身近(みぢか)な植物(しょくぶつ)の葉(は)を食べるが、特(とく)にトマトやピーマンの葉(は)にくっついている所(ところ)を発見(はっけん)されることが多い。成虫(せいちゅう)は羽を開(ひら)くと、10~12・5センチくらいになるぞ。

 元々は九州以南(きゅうしゅういなん)の暖(あたた)かい場所(ばしょ)に住(す)んでおり、石川県内(いしかわけんない)で見掛(みか)けることはほとんどなかったが、ここ10年ぐらいでよく見られるようになった。現在(げんざい)は東北南部(とうほくなんぶ)から九州(きゅうしゅう)、沖縄(おきなわ)まで広く分布(ぶんぷ)し、家庭菜園(かていさいえん)や畑(はたけ)でよく見つかる。

 館内(かんない)では幼虫(ようちゅう)とさなぎを1~2匹(ひき)展示(てんじ)している。時期によってはさなぎのみの展示ということもある。餌(えさ)については、葉(は)をたくさん食べるので、なくならないように注意(ちゅうい)している。

 庭(にわ)や鉢植(はちう)えにいることもあるので、自宅(じたく)や近所(きんじょ)で探(さが)してみてほしい。飼育担当(しいくたんとう)の林和美(はやしかずみ)さんは「人の畑(はたけ)や庭(にわ)で見つけたら、持(も)ち主(ぬし)に了解(りょうかい)をもらってから触(さわ)ったり、捕(つか)まえたりしてください」と話している。

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