火事から再起し、再開したカレー専門店「SUNTRICK」=砺波市新富町

 今年4月の火事で店舗が焼けた砺波市の人気カレー店が19日、苦節5カ月余を経て再開した。失意で打ちひしがれている中、近所や常連客らから「もう一度食べたい」「頑張られ、応援しとっちゃ」という励ましの声を頼りに再起。店主やシェフは支えてくれた人々に感謝しながら、「地元に愛される店を目指したい」と決意を誓った。

 再開したのは、砺波市新富町のカレー店「SUNTRICK(サントリック)」。

 来店したみんなが良き出会いの場となり、楽しい時間を過ごせる空間になるとの願いを込めて2015年9月にオープン。小矢部市津沢出身の川﨑博代表(40)と、「福ちゃん」と呼ばれるシェフ明浩喜さん(42)の幼なじみが切り盛りし、スパイスを調合した独自のスパイシーカレーなどが人気のカレー店として評判だったが、今年4月に厨房(ちゅうぼう)などを焼く火事が起き、店が使えなくなった。

 「憩いの場」を失ってぼうぜん自失となった川﨑さんらが迷惑を掛けた近隣におわびを続けている中で、住民や常連客から「もう一度やられ」「頑張られ」と励ましを受け、同じ場所で店を再開し、以前よりおいしいカレーとより良い空間を提供して笑顔が広がるような店づくりを誓った。

 その間は義父母の善意で「やまびこ珈琲倶楽部」(同市庄川町小牧)の厨房を借り、惣菜製造業の資格を取ってカレーを作り、スーパーや催事に出店し弁当の販売を行って営業を続け、創業した9月19日の再開を目指してきた。

 再建に向け、8月3日から北國銀行グループのECモール「COREZO(コレゾ)」のクラウドファンディングで、恩返しの意味合いを込めたプロジェクトで善意を募りながら、防火対策を徹底し、安全性や機能性を高めた厨房機器をそろえて再開にこぎつけた。

 創業8周年目に再開した店内には待ち望んだ常連客らが次々と詰めかけ、満員状態となった。明さんは再開について「より多くのお客様にカレーの味を知ってもらえるように頑張りたい」と話し、川﨑代表は「怒濤(どとう)の5カ月だった。皆さんのありがたい言葉で頑張れた。地域に愛される店を目指したい」と前を向いた。

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