つがいのイヌワシ。巣作(すづく)りや子育(こそだ)ては雄(おす)と雌(めす)が協力(きょうりょく)して行う=能美市(のみし)のいしかわ動物園(どうぶつえん)

コロナ禍(か)となる前まで行われていたガイドの様子(ようす)

りりしい顔をしているイヌワシ

横から見たイヌワシ

正面から見ると力強い足をしていることが分かる

イヌワシのひな。毛は白色だ

羽を広げて飛ぶイヌワシ

今は行われていないが、イヌワシのガイドをするにはトレーニングが不可欠だそうだ

イヌワシが展示されている「イヌワシの谷」

イヌワシを見上げる子どもたち

 今回はいしかわ動物園(どうぶつえん)から石川県(いしかわけん)の県鳥(けんちょう)であるイヌワシを紹介(しょうかい)しよう。詳(くわ)しい特徴(とくちょう)を同園の北川和也獣医師(きたがわかずやじゅういし)に教えてもらった。

 体長(たいちょう)75~95センチ、体重(たいじゅう)3~5キロ。翼(つばさ)を開(ひら)くと170~220センチほどになる。雌(めす)の方が大きい猛禽類(もうきんるい)に分類(ぶんるい)される。眼球(がんきゅう)の色がついている部分(ぶぶん)「虹彩(こうさい)」は、成鳥(せいちょう)だと黄褐色(おうかっしょく)だが、幼鳥(ようちょう)は暗褐色(あんかっしょく)をしている。

 そんな目には、数百メートル上空から地上のネズミやヘビを認識(にんしき)するほどの視力(しりょく)がある。諸説(しょせつ)あるが、時速(じそく)200キロ近い速度(そくど)で急降下(きゅうこうか)する飛翔能力(ひしょうのうりょく)、100キロ近くある獲物(えもの)をつかむ力など、雄々(おお)しい姿(すがた)には狩(か)りに特化(とっか)した能力(のうりょく)が備(そな)わっている。

 3~5歳(さい)で繁殖(はんしょく)を開始(かいし)し、巣作(すづく)りから子育(こそだ)てまで雄(おす)と雌(めす)のペアで協力(きょうりょく)しながら行う。産卵(さんらん)は1~2月頃(ごろ)で、卵(たまご)は42日前後温(あたた)める。ひなはふ化(か)から65~80日で飛(と)べるようになる。

 世界的(せかいてき)に絶滅(ぜつめつ)する恐(おそ)れはほぼないが、日本での生息数(せいそくすう)は400羽程度(ていど)。生息環境(せいそくかんきょう)の悪化(あっか)や繁殖成功率(はんしょくせいこうりつ)の低下(ていか)などで年々個体数(こたいすう)が減少(げんしょう)している。1965(昭和(しょうわ)40)年に国の天然記念物(てんねんきねんぶつ)、93年には国内希少野生動植物種(こくないきしょうやせいどうしょくぶつしゅ)に指定(してい)された。

 園内では「イヌワシの谷」で、雄(おす)と雌(めす)のつがいを1組飼育(しいく)している。野生では毎日獲物(えもの)を捕(と)らえられる訳(わけ)ではない。同様(どうよう)の環境(かんきょう)とするため、1週間に1回は何も食べない絶食日(ぜっしょくび)を設(もう)けている。それで胃腸(いちょう)が休まり、調子(ちょうし)が整(ととの)うという。

 コロナ禍(か)前は担当者(たんとうしゃ)の腕(うで)にイヌワシを乗(の)せるイベントをしていたが今はやっていない。視力(しりょく)が良(よ)いので、急(きゅう)に大きな身(み)ぶりや手ぶりをして驚(おどろ)かせないようにしよう。

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