いけすで育てられいるギンザケ=5月4日、氷見市宇波沖(宇波浦漁業組合提供)

競りにかけられたギンザケ=同市の氷見魚市場(同組合提供)

 氷見市の宇波浦漁業組合は15日、同市沖で養殖したギンザケの2年目の出荷を始めた。初日は340匹が水揚げされ、氷見魚市場で競りにかけられた。1・3~1・4キロが124匹をかぞえ、平均900グラムだった。最大1・9キロで1年目に比べて大きい魚が目立った。今月末までに3500匹程度の出荷を見込む。県内のスーパーや鮮魚店などに出回る見通しである。

 ギンザケ養殖は氷見の新しい特産魚を目指す取り組みで、氷見市の支援を受けている。昨年と同じ小境海岸から約500メートル沖にいけす1張りを設け、2月に200グラム程度の稚魚約4500匹を投入した。

 稚魚投入数は1500匹だった昨年の3倍で出荷増を図る。大きさの目標である平均1・5キロには届かなかった。養殖開始が2月上旬に遅れ、生育期間が短かったことが影響した。

 2年目は、洋上で作業できるいかだを用意し、餌やりをしやすくした。自動で餌をまく機械も取り付け、しけ時でも肥育できるようにする改善を図った。

 宇波浦漁業組合は来年、いけすを2張りに増やして稚魚計9千匹の投入を計画する。農林水産みらい基金の助成金を活用する。

 荻野洋一組合長は「期間が短かったことを考えれば、最低限の目標は達成できた。来年はさらに大きな魚を出荷したい」と話した。

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