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北陸の経済ニュース 【3月5日03時14分更新】
入居誘致に苦戦、開発計画進まず 金沢中心部の県外資本不動産
金沢市中心部に不動産を持つ県外資本がテナント誘致などに苦戦し、開発計画を進めら
れずにいる。香林坊の旧農林中央金庫跡のホテル計画は着工が当初予定より1年以上ずれ
込み、南町のビルは新築から1年余り空きビル状態が続く。武蔵ケ辻の旧ダイエー跡地は
競売をめぐって債権者と協議中で、入居募集もはかどっていないようだ。金沢市香林坊1丁目の旧農林中金金沢支店跡では、リゾートトラスト(名古屋市)が1 3階建てホテル「トラスティ金沢」(仮称)の建設を計画している。当初は今年春の完成 を目指したが、リーマン不況で開発に着手できず、建物の解体も始まっていない。担当者 は「経済情勢を見極める必要があり、着工時期は未定」と説明する。 南町のオフィスビル「アセント金沢」は昨年2月に完成したが、まだ開業すらしていな い。同ビルを所有するシスコ・アセット・マネージメント(京都市)の金沢事務所は「テ ナントが埋まらず、現在も募集中の状況に変わりはない」としている。
武蔵ケ辻の旧ダイエー金沢店跡地の利用計画も不透明感が強まっている。日本レイト( 大阪市)は昨年11月、地上6階、地下1階の複合ビル構想を地元に説明したが、同12 月に債権者から跡地の競売開始を申し立てられたという。 日本レイトによると、現在、開発への理解を得るため、債権者と協議を進めており、担 当者は「開発は止まっているが、計画は捨てていない。債権者との調整を図りながら、開 発計画を粛々と進めていく」と強調する。 しかし、15以上を予定している入居テナントも「固まっているのは3割弱」(担当者 )と、昨年11月時点とさほど変わっていない。金沢市幹部は「金沢を代表する場所であ り、ふさわしい商業施設を早く完成させるよう働きかけを強めたい」としている。 広坂通り沿いにある片町1丁目の香林坊第一ビルは先月、オーナーの虎ノ門住宅販売( 東京)の社長が脱税容疑で逮捕された。市の関係者は「1年ほど前には、ビルの再開発を 計画し、補助金の申請もあった。内容に不十分な部分があったため再考を促し、虎ノ門住 宅販売が再検討しているはずだが、今後どうなるか分からない」と困惑する。
都市の中心部で「開発凍結」が続けば、その風評が業者間で広がり、その地の不動産市 況が一段と冷え込みかねない。石川県宅地建物取引業協会の間蔵信行会長は「都市は人間 の体と同じで、開発という細胞の活性化がないと活気が出ない。それが地価や、賃料のさ らなる下落を招く」と懸念する。 リーマン不況でヒト、モノ、カネの流れが滞り、新たな不動産開発に対し資金やテナン トを集めにくい環境になっている。北陸新幹線の金沢開業を見越し、先行投資に動いた県 外勢だが、取得した金沢市中心部の不動産を持て余し気味で、地元からは「厳しい環境だ が、なるべく早く開発し、まちなかの活性化につなげてほしい」との声が出ている。
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