北陸の経済ニュース 【2月9日03時10分更新】

海外売上高が過去最高へ 金沢の澁谷工業
 

 澁谷工業(金沢市)は8日、2010年6月期(今期)の海外売上高が過去最高の約1 22億円になる見通しを示した。海外比率は20%台を初めて突破し、21・2%に上昇 する。アジア向けが大幅に伸びており、2〜3年をめどに中国・上海市にサービス拠点を 設置し、海外需要の取り込みを強める方針だ。

 決算会見した澁谷弘利社長によると、今期の海外売上高予想の内訳はアジア103億円 、北米9億5千万円、その他地域が9億5千万円。海外比率について澁谷社長は「30% ぐらいまで伸ばしたい」と述べた。

 北米向けが低迷する一方、中国、タイ、シンガポール向けの飲料用ボトル充てんシステ ムや、韓国、台湾向けのLED(発光ダイオード)関係の半導体が好調だという。

 中国では現在、営業支援を担当する中国人一人を上海に置いているだけだが、今夏から 新たに中国人2人を研修で受け入れ、研修を終えた2〜3年後に中国で活動してもらう。

 澁谷工業の昨年7〜12月期(中間期)の連結決算は増収、最終赤字だった。売上高は 、連結子会社化したファブリカトヤマ(大阪市)が加わり、不況前の水準に戻った。経費 削減や原材料コストの低減で営業、経常損益は黒字化したが、純損益は税負担が増え、赤 字だった。中間配当は据え置きの5円とする。

 事業別の連結売上高は、主力のパッケージングプラント事業が前年同期比25・7%増 の187億5900万円、半導体製造装置や医療機器などのメカトロシステム事業が11 ・2%減の44億5200万円だった。

 パッケージングプラント事業は酒類向けで大型の受注が減る一方、食品向けが大型飲料 用プラントの納入などで大幅に伸びた。薬品向けは、インフルエンザ対策用消毒薬の設備 需要があった。

 メカトロシステム事業は、LEDを用いた電化製品が海外で生産拡大しているため、半 導体製造装置が伸びたが、医療機器は国内向けが減少した。

 澁谷工業は、不況で停止していた中途採用を再開する。8日の取締役会で決めた。

 経営状況の改善により、不況時につくった「BS戦略」と銘打った経営戦略を一部見直 した。澁谷社長は「東京や関西の大企業で働いていた人が家庭の都合などで金沢にUター ンするケースもある。優秀な人材がいれば、採用したい」と話した。

 ○…澁谷工業の澁谷弘利社長は「澁谷魂」の意味について、「一日喜んで働くこと」「 何が何でも負けないという負けじ魂」と説明した。その上で「社員は100%近く、その 気でやってくれている」と評価し、業績改善は社員の努力の成果と強調した。


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