北陸の経済ニュース 【5月30日04時00分更新】

後発薬、特許切れで投入競う 北陸のメーカー
 医薬品市場で今年から来年にかけて相次ぐ新薬の特許切れを控え、北陸の後発薬メーカ ーが活気づいている。最大手の日医工(富山市)は十一月までに感染症薬など二十六品目 の後発薬を新たに投入する。特許切れとなる有効成分が一気に増えることで、新薬に加え て後発薬の取り扱い品目を増やすメーカーもあり、今後は後発薬の普及に弾みがつく一方 でメーカー間の競争も一層激しくなりそうだ。

 後発薬は、特許が切れた後に先発メーカー以外が同じ有効成分を含めて発売する医薬品 で、ほぼ同じ薬効が得られて価格は先発薬の三―七割程度となる。国は昨年、医師が出す 薬の処方せん様式を原則、価格の安い後発薬を選ぶ方式に変更し、二〇一二年度までに後 発薬シェアを30%まで引き上げる方針を示すなど、医療費抑制を目的に低価格の後発薬 利用を促している。

 業界関係者によると、十年ほど前に各医薬品メーカーが新薬開発に力を入れ、相次いで 新薬の承認を得た。その特許が切れる時期がちょうど今年から来年以降にかけて続くとい う。後発薬メーカーでは、以前からこの時期を見据えて開発を進めており、相次いで製品 を売り出している。

 日医工は十一月までに感染症薬や高血圧治療剤、抗がん剤など二十六品目を投入する。 中には先発薬として年間数百億円規模の売り上げがあるものも含まれ、後発薬の販売でも 伸びが期待できるという。初年度は約八億円の売り上げを見込んでおり、十一月以降、さ らに十五品目程度を発売し、一〇、一一年もほぼ同じ品目数の製品を投入していく方針だ 。担当者は「市場が拡大して中堅メーカーの参入も増えている。今後も順次製品を発売し て普及を図りたい」としている。

 テイカ製薬(富山市)は今月、緑内障・高眼圧症治療の後発薬を売り出した。これまで は医療用の先発薬を主に手がけてきたが、後発薬の浸透を図る国の方針を受けて、数年前 から後発薬開発にも力を入れるようになった。十一月にはさらに県外のメーカーと共同開 発した後発薬の点眼剤発売を予定しており、今後は年間二品目程度ずつ、取り扱い数を増 やしていく。

 同様の成分を含んだ製品が各メーカーから相次いで発売される中、自社製品の品質や適 切な使用法を伝え、医療現場での採用を促す取り組みが重要になる。製薬会社では、医師 や薬剤師など医療従事者に薬の宣伝活動を行う医薬情報担当者(MR)を増やす動きもあ る。テイカ製薬の松井竹史社長は「二、三年後にはMRの人員を倍増させ、先発薬も含め た販売体制を強化していきたい」としている。


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