ホッとニュース 【5月13日03時42分更新】

金大発、宇宙へ観測装置 18日、H2Aロケットで打ち上げ

ガンマ線バースト偏光検出器を搭載するイカロスの想像図
 金大理工学域の宇宙物理学研究室が開発した観測装置が18日、宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の人工衛星に搭載され、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケット で打ち上げられる。宇宙で最大の爆発とされる「ガンマ線バースト」の光の振動方向を世 界で初めて本格的に測定する。ガンマ線バースト発生のメカニズムは宇宙の起源を解く手 掛かりになるとされ、金大発の装置が「目」となり、謎に迫る。

 宇宙物理学研究室が開発した装置「ガンマ線バースト偏光検出器」は、直径、高さ各約 17センチの円柱型、重さは3・5キロでアルミや鉛で覆われている。太陽光圧を推進力 に使う世界初の人工衛星「IKAROS(イカロス)」に搭載される。宇宙空間で爆発的 に放射されるガンマ線をとらえ、放射の仕組みを裏付けるデータを収集する。

 ガンマ線バーストは宇宙で最も明るい光を出す現象とされ、ガンマ線など、この現象の 痕跡を手掛かりに、初期宇宙の状態を推測できると考えられている。現在までに世界の研 究機関で132億光年先の姿を観測することに成功している。これまでの研究で、ブラッ クホールができる瞬間にガンマ線バーストが発生するという仮説があるが、発生の原因は 分かっていない。

 装置が集める詳細なデータは、衛星からJAXAに送信、金大で分析する。放射の仕組 みが分かれば、宇宙誕生の謎の解明に一歩近づく。村上敏夫教授、米徳大輔助教は「宇宙 の始まりを解明する大きな成果につなげたい」と話した。

 H2Aロケットは18日午前6時44分に打ち上げ予定。イカロスは25日ごろから帆 を展開し、ガンマ線バースト偏光検出器は6月下旬に測定を開始する予定。同じH2Aロ ケットで、金星探査機「あかつき」や副衛星も打ち上げられる。

 イカロス(IKAROS) 一辺14メートルの正方形の帆を広げ、太陽光圧を受けて 進む「宇宙帆船」の実証機。金星に向かうルートをたどり、成功すれば世界初。帆の一部 に薄い太陽電池を取り付け、発電性能も確認する。ガンマ線バースト偏光検出器のほか、 宇宙空間の塵の分布を調べる装置も搭載される。


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