ホッとニュース 【2月12日02時45分更新】

「金沢の技に任せた」 米国の古美術店主、花瓶修復求め

修復方法などについて話し合うクラインさん(左)と加澤さん(右)=金沢市瓢箪町
 城下町金沢に息づく加賀象嵌(ぞうがん)の伝統の技を求め、米国人が金沢市瓢箪町の 金工作家加澤美照さん(76)に、象嵌を施した明治末期の花瓶の修復を依頼した。「金 沢でなければできない」と藩政期から受け継ぐ高い技術力が評価された形で、加澤さんは 「期待に応えられるよう努力したい」と意気込んでいる。

 花瓶を持ち込んだのは、米国シアトルで日本美術専門の古美術店「かげどう」を営むジ ェフリー・クラインさん(54)。見た目には分からないが、象嵌で表現されたチョウに 細かな傷がある。

 クラインさんは「できるだけ元の状態に戻したい」と、東京や京都で修復を試みたが、 納得できる姿とは程遠かった。半ばあきらめていたところに、知人から加澤さんを紹介さ れたという。

 2013(平成25)年の伊勢神宮の式年遷宮で奉納する神宝を手掛ける加澤さんも、 作品に敬意を表すクラインさんの心に打たれ、「伊勢の仕事が終わってから」という条件 で快諾した。

 修復には加澤さんと弟子の上山匡泰さん(54)があたる予定で、11日はクラインさ んが工房を訪ね、花瓶を手に今後の予定などについて話し合った。

 クラインさんは日本の美術は底のない奥深さが魅力とし、「『できないことはない』と 言われてうれしかった。日本のこうした高い技術を残してほしい」と話した。


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