住民に防火指導する消防職員=昨年9月、小松市内

防災力向上へ全戸訪問 小松市消防本部 5年計画で4万2千世帯

2018/06/15 01:52

 火災、大雨による水害や大地震などの被害を最小限に抑えるため、小松市消防本部は今年度から、市内全4万2千世帯を訪問し、消火器の設置を呼び掛けたり、最寄りの避難所を周知したりする「全戸訪問プロジェクト」を実施する。町内会などでつくる自主防災組織や民生委員らの協力を得て5カ年計画で住民の防災力を高め、災害に強いまちづくりを推進する。

 

 全戸訪問は1992年以来、26年ぶりとなる。市消防本部は既に職員12人でつくる専門チームを設置した。現段階の構想では、火災予防に関しては職員らが住民に対し、消火器を設置することやコンロの周辺に燃えやすいものを置かないこと、タバコの吸い殻を正しく処理することを求める。

 

 大地震への対応では、発生した際に速やかに使っている火を消すこと、日頃から家具類を金具で固定することを呼び掛ける。大雨・洪水対策では「避難勧告」「避難指示」などの用語を正しく理解してもらうほか、地震・水害のハザードマップを周知し、利用を促すことを想定している。

 

 小松市消防本部は昨年9月、市民約2千人を対象に「防火・防災に関する意識調査」を実施し、2002年の結果と比較したところ、消火器の設置率が69・1%から55・7%に下がった。地震・水害のハザードマップについては「利用している」との回答が31・3%にとどまり、35・1%が「知らない」と回答するなど、防災意識の低下が懸念される結果となった。このため、市内全世帯の戸別訪問を実施し、防災力の向上を図ることが必要と判断した。

 

 今年秋ごろまでにモデル地区を選定して戸別訪問を試行し、支障がなければ本格実施する予定で、消防本部は「地域ぐるみでさまざまな災害に対応できる力をつけたい」(予防課)としている。