石川のニュース 【12月24日03時16分更新】

「アンダー50」達成間近 石川県内、今年の交通事故死者
 石川県内の年間の交通事故死者数50人未満を目指す「新アンダー50作戦」の目標達 成が、現実味を帯びてきた。23日午後10時時点の死者数は44人で、過去最少のペー スを維持。前年からの死者数の減少率も3割超と過去最高で、人身事故の件数も平成に入 って最も少ない。県警は記録ずくめの1年を締めくくるため、あと8日間、事故抑止に総 力を挙げる。

 県内の年間の交通事故死者数は1956(昭和31)年に統計が始まり、最少は同年の 53人。その後、自家用車の普及に比例するように死者数は増え、72年には最多の18 3人を記録した。アンダー50作戦は2008年に始まり、同年は56人。2年目は54 人と過去2番目に少ない数字になったものの、昨年は64人と逆戻りした。

 県警によると、21日時点の人身事故件数は、平成に入って最少だった前年同期と比べ 、500件減の5307件。死者数は「人対車」「車両相互」など全ての項目で前年を下 回っている。前年からの減少率も31・7%に上り、過去最高だった2004年の29・ 3%を超えている。高齢者の死者数は14人減の25人。輪島、能登署は死者数ゼロとな っている。

 死者数の減少の要因について、県警は県民の交通安全意識の高まりを第一に挙げる。1 0年前の01年と比較すると、県内の自動車台数、免許保有者ともに増えたにもかかわら ず、人身事故件数は3分の2以下に減っている。

 県警は融雪設備の普及やシートベルトの着用率の上昇、車の性能の向上なども指摘。9 月初旬に金沢市北部の交差点で軽自動車と貨物トラックが衝突した事故では、軽自動車の 若い女性はシートベルトを着け、エアバッグも作動したため、骨盤が折れたものの命に別 条はなかった。事故を担当した警察官は「軽自動車は大破していた。シートベルトとエア バッグがなかったら、致命傷を負っていただろう」と振り返る。

 救急救命医療の進歩も大きい。2003年以降、救急救命士による自動体外式除細動器 (AED)の使用、気管挿管、薬剤投与が順次認められ、救急車内での早期の治療開始が 可能になった。

 12月に入り、県警は県内15警察署に対し、年末の飲酒運転の取り締まり強化や、事 故多発路線・交差点での警戒、高齢者や自転車利用者への啓発活動など、事故を減らすた めのあらゆる手だてを講じるよう指示した。

 大みそかは藤村博之本部長をはじめ、交通部幹部が県警本部に集まる予定で、南与市交 通事故抑止対策室長は「究極の目標は死者数ゼロだが、県警にとってアンダー50は悲願 。何としても達成し、次のステップに進みたい」としている。


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