石川のニュース 【4月22日03時22分更新】

本多家存続の「保障書」 金沢で確認

幕府老中から本多政重に宛てられた書状を眺める本多館長=金沢市の藩老本多蔵品館
 加賀藩家老の本多政(まさ)重(しげ)が前田家に仕え続けることに「お墨付き」を与 える幕府からの書状が21日までに、金沢市の藩老本多蔵品館で確認された。政重の兄、 本多正純(まさずみ)が将軍徳川秀忠の機嫌を損ねて領地没収となった事件について、政 重に連座の罪を問わないことを保障している。加賀八家筆頭、本多家の存続を決定づける 重要な史料で、23日から同館で開かれる特別展(北國新聞社後援)で公開される。

 書状は同館の本多政光館長の娘婿である高岡法科大の本多俊彦准教授(日本史)らが確 認した。1622(元和8)年10月11日付で、江戸幕府老中の土井利勝、酒井忠世か ら政重に宛(あ)てられていた。

 政重の兄で宇都宮藩主だった正純は同月、徳川秀忠の機嫌を損ね、宇都宮藩15万石を 没収され、出羽国(現秋田県)由利へ流された。この事件は秀忠暗殺を企てた「宇都宮釣 天井事件」として語り継がれているが、実際にはそのような史実はないとされる。

 兄の事件で、政重にも罪が及ぶ危険があったとみられるが、土井利勝らからの奉書によ ると、秀忠は政重の罪を問う気はなく、これまで以上に、秀忠の娘婿である前田利光(利 常)に奉公するよう求めていると伝えている。

 本多准教授は「本多家の地位を保障する重要な書状といえる」と分析した。

 書状は23日から7月25日まで、藩老本多蔵品館の「戦国から江戸を駆け抜けた親子  本多正信・正純・政重」で展示される。


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