石川のニュース 【3月17日03時00分更新】

「卒業証書いらない」 悲しい春、深刻さ増す県内の不登校 金沢の中学生もその1人
 石川県内の公立中学校で卒業式がピークを迎え、生徒らが三年間の思い出を胸に学びや を巣立っていった。その晴れやかな表情とは対照的に、不登校のまま卒業していく生徒も 少なくない。県教委によると、県内公立中学校の不登校生徒数は二〇〇七年度、九百三十 七人で過去最多。十六日、保護者とともに卒業証書の受け取りを拒否した金沢市内の女子 中学生(15)も、その一人だった。

 受け取りを拒否した女子生徒の母親(49)によると、女子生徒は入学後間もなく、複 数の生徒から暴言を吐かれたり、仲間外れにされたりして休みがちになったとしている。

 女子生徒は一年生の夏休み前からほとんど登校しておらず、母親は「学校に何度も相談 したが、誠実な対応はなかった」と話す。

 同校の卒業式は十六日午前に行われ、同日午後に生活指導と学年主任の教諭二人が卒業 証書を渡すため女子生徒宅を訪れた。母親は「娘は学校でいじめられ、登校できなくなり 授業も受けていない。卒業証書はいらない。娘も同じ思い」と強い口調で受け取りを拒否 した。

 学校は、女子生徒が一年生だった二〇〇六年春ごろ、仲の良かった生徒と疎遠になった り、きつい言葉をかけられたりした事実を確認した。しかし、当事者の生徒に「いじめ」 の認識がなかったことなどから、いじめではないと判断。当事者の生徒には指導し、女子 生徒には担任教諭らが定期的に家庭訪問し、登校を促したという。校長は「女子生徒が嫌 な思いをしたのは事実で、対応を続けていたが理解されず残念」と説明している。

 県教委のまとめでは、県内の公立中学校の不登校生徒数は昨年度、前年度比五十六人増 の九百三十七人と過去最多。いじめの件数は同百六十四件減の六百二十件となっている。

 教育関係者によると、不登校のまま卒業を迎える生徒もおり、卒業式に出席できない生 徒は校長室などで卒業証書を受け取ったり、自宅に届けてもらったりするケースもあると いう。

 卒業証書の受け取り拒否について、金沢市教委は「(この女子生徒に対し)学校ととも に長期にわたって対応を続けており、心配している。卒業証書の問題も含め引き続き解決 に向け努力したい」(学校指導課)としている。


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