
煙を吐きながらジャワ島の農村を走る小型蒸気機関車(ロコ)と辻井教授(辻井教授提供)
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インドネシアのジャワ島で使われている小型蒸気機関車(ロコ)を、廃線になったのと
鉄道能登線のレールに走らせて地域活性化につなげる構想が十一日までに持ち上がった。
赤や青の車体が目を引き、世界各国に愛好家がいるロコはインドネシア国外へ輸出された
例はないとされ、実現すれば、奥能登の交流人口拡大につながりそうだ。
ロコの輸入は、京大名誉教授で県立大生物資源環境学部の辻井博教授らが検討している
。薪と水で走るロコは、高さ約二メートル、長さ約十メートルの機関車部分とその後ろに
付く貨車からなる。大規模農園で栽培されたサトウキビを製糖所に運ぶため約百年前にド
イツやオランダで製造された。現在も約五十台が使われているが、ディーゼル機関車の台
頭で不要になるロコが増えているという。
辻井教授は、京大時代の研究が縁でジャワ島をしばしば訪れ、ロコの愛らしさに魅了さ
れてきた。既に機関車と、人が乗れるように改造した貨車三セットほどを購入できる状態
にある。
能登線の廃線路はほとんど撤去されたが、NPO法人「のとレール・エア21」が珠洲
市内で約一キロ区間の線路を保有している。同NPOは車両の乗車、運転体験の事業化を
目指しており、「できることがあれば協力したい」(濱田隆伸理事長)と話している。
北陸信越運輸局鉄道部計画課は「輸送を目的とした鉄道業務ではなく、公園内施設の乗
り物として安全に乗車を体験するなら蒸気機関車でも問題はない」とし、同NPOが管理
する敷地内ならロコの運行は可能との認識を示している。
農業経済学を専門とする辻井教授は、「将来的には、奥能登の農林水産業や伝統文化を
盛んにするためにもロコ目当てで訪れた旅行客を定住、半定住者として地域に取り込みた
い」と話し、蒸気機関車の技術や起業に詳しい人の協力を募っている。乗車体験料などを
徴収すれば、採算も取れるという。
県立大は全学研究プロジェクトとして奥能登活性化に取り組んでおり、この計画は二十
一日に能登町で開かれる地域と大学側の懇談会で提案される。