
「浅川ユズ」の入ったゆず湯で温まる入浴客=金沢市湯涌温泉の総湯「白鷺の湯」
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冬至の二十一日、金沢市湯涌温泉の総湯「白鷺(しらさぎ)の湯」で、地元特産の「浅
川ユズ」を使ったゆず湯のサービスが行われた。総湯は七月の浅野川はんらんで洗い場や
脱衣所に泥水が流れ込み、一時は営業停止を余儀なくされただけに、ことしのゆず湯には
復興の元気と感謝を伝える意味も込められた。訪れた地元住民も被災の労苦を癒やし、観
光客らは湯涌の魅力を満喫した。
浅川ユズは毎年、湯涌地区の特産品をPRするため、湯涌温泉観光協会がJA金沢市浅
川柚子(ゆず)部会から取り寄せ、湯涌温泉の総湯や各旅館がゆず湯や料理などに利用し
ている。
今年は水害で湯涌街道沿いの「湯涌ゆずの街道(みち)」に植えられた木約百本が被害
を受け、農家の大半も裏年に当たったため、収穫量の落ち込みが予想され、ユズの確保が
心配された。しかし、同協会や地元の農家が「復興の一助にしたい」と、ゆず湯の実施を
決めた。
総湯では、男女の大浴場と女湯の露天風呂には「浅川ユズ」十キロが浮かべられ、平日
の二倍以上の入浴客でにぎわった。入浴客はユズの香りを楽しみながら、ゆっくり身も心
も温めた。家族で訪れた主婦竹内里沙さん(30)=同市平和町二丁目=は「よく温まり
気持ち良かった」と笑顔を見せた。
同協会の大田忠吉事務局長は「ゆず湯を喜んでくれた方の笑顔を活力にこれからも頑張
りたい」と話した。
県公衆浴場業生活衛生同業組合金沢支部に加盟する金沢市内の銭湯三十一店でも二十一
日、ゆず湯が実施された。二十二、二十三日には金沢市と野々市町の銭湯二店で「浅川ユ
ズ」を使い、収益を浅野川水害の義援金に充てる企画も行われる。