
たばこの煙のにおいを感知するロボット開発に携わった南戸教授(左)と竹井講師=白山市の金沢工大八束穂キャンパス
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たばこの煙のにおいを感知するロボットを、金沢工大高度材料科学研究開発センター所
長の南戸秀仁教授(センサー材料学)グループが、九州大、ロボットメーカー「テムザッ
ク」(北九州市)と共同で十八日までに完成させた。県内の火災原因の約一割を占めるた
ばこ火の消し忘れに対し、熱や煙で検知する火災報知機より早く対応することができる。
この研究で今年度の消防庁長官表彰奨励賞の受賞が決定しており、消防関係者の関心も集
めている。
完成したロボットは高さ百十二センチ、幅五十八センチ、奥行き七十四センチで、重さ
は六十キロ。におい感知センサーを搭載し、指定された経路を巡回しながらたばこの煙の
においを探す。検知すると、警報音が鳴り、外部パソコンに状況を表示する。カメラも付
いており、現場の状況を確認できる。
金沢市消防局によると、昨年一年間にたばこ火が出火原因と見られる火災は十二件あり
、全体の約一割を占める。県内では三百六十九件のうち三十件の原因がたばこ火だった。
南戸教授によると、一般的な火災報知機では、ある程度の熱や煙が発生しないと感知で
きない。センサーはたばこ火がくすぶっている状態のにおいで反応することから、早期発
見につながるという。
南戸教授は、ロボットがにおいを吸引する仕組みやセンサーを担当し、たばこの煙のに
おいを判別できるシステムを考案した。▽ガス全般▽たばこの煙に含まれる水素▽水素と
ガス全般▽アンモニアの四種類を確認できるセンサーを搭載し、センサーの感知度合いや
反応した組み合わせから、紫煙のにおいをかぎ分けることに成功した。
金沢工大からは工学部ロボティクス学科の竹井義法講師も加わり、四種類のセンサーの
反応結果を解析し、コンピューターでたばこの煙のにおいかどうかを判定するソフトの開
発に携わった。
今後は吸い込んだ空気を濃縮し、さらに微量なにおいでも反応するセンサーを開発し、
実用化を目指す。将来的には指定経路以外でもロボットが自由に動き回るよう改良してい
く。
南戸教授は「人間の嗅覚(きゅうかく)を超えるセンサーを作り、さらに精度の高い、
火災を防止するロボットにしたい」と話した。