
八田技師のドキュメンタリー映画制作について話す李学長(左から2人目)=北國新聞社
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台湾の国立台南芸術大は「台湾ダムの父」と呼ばれる金沢出身の技師・八田與一(よい
ち)の功績をつづるドキュメンタリー映画の制作に乗り出す。現在、虫プロダクション(
東京)が同技師をモデルに進めるアニメ映画づくりに触発された事業で、同大の教授や大
学院生でチームを編成し大学独自で取り組み、二年以内の完成を目指す。八日、同大の李
肇修学長が北國新聞社を訪れて明らかにした。
台南芸術大は一九九六年、南部の台南県に台湾三つ目の芸術大学として創設された。映
像分野を含む美術系と音楽系があり、約千五百人の学生が学ぶ。
同大が八田技師の建設した烏山頭(うざんとう)ダムに隣接する場所に立地しているこ
とや、李学長自身が若いころから八田技師の文献などを読み「尊敬する人物」として敬愛
していることから、同技師を広く紹介する映画を制作することにした。
李学長は「八田技師の功績はもっと多くの人が知るべきで、後世にも伝えていかねばな
らない。そのための資料はドキュメンタリーがふさわしく、南部随一の映像スタッフをそ
ろえるわが大学で、ぜひとも完成させたい」と話した。
今年五月に第三代学長に就任した李氏は現在四十二歳で、台湾の大学の中で最も若い学
長として注目を集めており、八田技師の映画制作も話題を呼びそうだ。
本社訪問には、同大客員教授に就く金沢市の陶芸家・大樋年雄さん、同大国際交流セン
ター長の張清淵教授、張元鳳助理教授が同行した。
李学長一行は同大と国際交流協定を結ぶ東京芸大の創立百二十年事業に合わせて今月二
日に来日した。大樋さんの招きで七日、金沢を訪れ、八田技師の胸像がある金沢ふるさと
偉人館や兼六園、金沢21世紀美術館などを視察し八日午後、京都へ向かった。十日に帰
郷する。