
金沢市の卯辰山寺院群からひがし茶屋街に至る一帯。市は歴史的建造物や木造建築物の耐震化を促進する=05年4月、北國新聞社ヘリ「あすなろ」から
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金沢市は今年度、歴史的建造物の耐震化指針策定づくりに着手する。早ければ十一月に
も専門家による検討委員会を発足させるとともに、伝統的な軸組などの実態調査を進め、
来年度以降の補助制度創設も視野に入れる。建築基準法の構造基準が大幅に見直された一
九八一(昭和五十六)年六月までに建てられた木造建築物についても来年度の補助制度見
直しを視野に入れて調査を進め、歴史的なまちなみの保全と安全、安心のまちづくりを加
速させる。
市の今年度九月補正予算案に歴史的建築物耐震化促進費百二十七万円、木造建築物耐震
化促進調査費千万円が計上された。
市によると、建築基準法が施行された一九五〇(昭和二十五)年以前に建てられた、い
わゆる町屋は市内に約八千棟とされる。寺社や文化財建造物も含まれているが、耐震化工
事などが施されていないケースが少なくないという。
歴史的建造物耐震化検討委員会は三年程度をかけて、寺社などの耐震化指針をまとめる
方向で作業を進める。今年度はまず二―三棟をモデルとし、軸組などを調査しながら、耐
震化のあり方を検討する。来年度に歴史的建造物や市指定文化財の耐震診断に対する補助
制度を創設することも検討する。
一方、八一年以前に建築された木造建築物については、耐震診断のモデル住宅として木
造住宅密集地の四十棟程度を公募する。その結果を参考に、間取りごとに耐震性をランク
付けするほか、補強費用の目安についても全面、部分、簡易改修に分けて公表する。市内
約八百四十町別に木造住宅の多さなどを記した分布図も作成する。
来年度には木造住宅の耐震化に対する補助制度を拡充。補助率や限度額の引き上げをは
じめ、部分的改修を補助対象に加えることも検討する。既存建築物の所有者に対し、耐震
改修時の費用負担軽減を図る。