
鈴の音を鳴らし、ブルーシートに覆われた家々を回る僧侶=1日午前10時、輪島市門前町
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能登半島地震発生後、中断していた輪島市門前町、總持寺祖院の托鉢修行が一日再開さ
れ、雲水(修行僧)ら二十五人が約一時間半かけて町中心部を回った。鈴の音を聞きつけ
、ブルーシートのかかった家から出てくるお年寄りの姿もあり、住民は日常の風景が戻っ
たことを実感し、祖院の復興や生活再建に思いをはせながら僧侶に手を合わせた。
托鉢は毎月一、十五、二十五日の三回行われているが、能登半島地震が発生した三月二
十五日を最後に見合わせていた。
地震後に入山した雲水にとっては初めての托鉢となり、長谷川文丈監院をはじめ役寮、
雲水が町内を回った。寄進を受けると、被災者への見舞いの言葉や「人はみな一歩一歩の
様子しかありません。歩歩是道場です」としたためた紙を手渡した。
家屋に「要注意」の黄色の紙が張られた門前町門前、国田あやさん(74)は「この鈴
の音を聞くと、やっと戻ったなという気持ち。自分の家も被害を受けたが、本山(祖院)
の復興に少しでも役立ててほしい」と目を潤ませ、寄進した。
地震では總持寺祖院の建物も壊れたが、雲水を指導する単頭の大橋紀宏さんは「伽藍(
がらん)の修復よりもまず、われわれ自身が修行を実践することが大切。一歩一歩進んで
いくしかないということを、町を歩いて見て学ぶことが修行です」と話した。