
竹チップの発酵熱で温水を供給する実験に取り組む合間さん(右)と陶さん=輪島市の旧七浦小
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輪島市門前町の旧七浦小の空き校舎で来月にも、竹チップの発酵熱で温めた海水を使い
、エビの陸上養殖試験が開始される。竹の研究に取り組む農業合間修一さん(64)=同
市気勝平町=が、現地の水産物生産加工会社に技術提供する。里山荒廃の原因となる竹で
新産業を生み出す一石二鳥の試みとして金大との共同研究も予定し、「ぜひ成功させ、地
域振興に貢献したい」と意気込んでいる。
合間さんは八年ほど前から、竹肥料を使ったコシヒカリの減農薬栽培の傍ら、大量に積
んだ木材チップがバクテリアによる分解、発酵の時に出る熱に着目。従来の木材より竹チ
ップが経費低減や省力化、衛生面で優れていることを確認した。
合間さんによると、スギなどの木材は発酵を促す米ぬかや鶏ふんなどが必要で発酵期間
も短く、酸素を供給するため年に三、四回は混ぜ合わせなければならない。しかし竹チッ
プは、何もせずに約三年間は内部の温度を五〇度以上に保てるとしている。竹の殺菌力で
ハエなどを寄せ付けず、悪臭がしないことも分かった。
養殖試験では、空き教室に直径約六メートルの円形水槽を設置。約千五百本分の竹チッ
プを山積みした中に通した配水管で水を約二十五度まで温め、水槽に供給する。まずは、
ブラックタイガーと並ぶ代表的な養殖エビのバナメイエビを三、四カ月ほどで体長一セン
チ程度から約十五センチまで成長させ、生きたまま出荷する計画だ。
試験に取り組む生産加工会社「七浦」の陶敏彦主任研究員は「電気や化石燃料を使わな
いエコを前面に、いずれはアワビや魚、海藻にも広げ、雇用を創出したい」と意欲を込め
る。合間さんは「使用が終わった竹チップでカブトムシの大量飼育や農業肥料にも活用で
きる」と期待を膨らませた。
合間さんは十四日、金大「角間の里」で開かれる「里山の竹利用を考えるワークショッ
プ」で事例報告する。