【1月30日03時21分更新】
 ■ 石川のニュース

◎債権者が破産申し立て 山代温泉のホテル百万石 運営会社は「営業続ける」

債権者から破産手続き開始を申し立てられたホテル百万石=加賀市山代温泉
債権者から破産手続き開始を申し立てられたホテル百万石=加賀市山代温泉
 加賀温泉郷を代表する加賀市山代温泉の名門旅館「ホテル百万石」の不動産管理会社「 北國リゾート」(旧ホテル百万石、本社・東京)が、大口債権者から破産手続き開始を金 沢地裁に申し立てられたことが二十九日分かった。近く開始決定が出るとみられる。ホテ ル運営は、別会社の百万石アソシエイト(東京)が権利を持っており、同社は「百年の歴 史を持つホテル百万石の火を消すわけにはいかない。営業は継続していく」としている。

 申し立てたのは、東京・西葛西に本社を置く株式会社ユイット。登記によると、昨年七 月に資本金一万円で設立された。関係者によると、ユイットは近年、旅館の再生事業を手 掛ける県外資本に近い人物が代表を務めているとされる。

 関係者の話を総合すると、ユイットは昨年七月、旧ホテル百万石のメーン銀行だった北 國銀行から元本約五十四億円の債権を買い取り、最大の債権者になった。売買には県外の ファンドが介在したとされる。その後、旧ホテル百万石側に債権の返済を求めたが、履行 されないとして、昨年十月、金沢地裁に破産手続き開始と競売開始を申し立てたという。

 ホテル百万石の土地は、金沢地裁が競売開始の決定を出し、すでにユイットが担保不動 産として差し押さえている。破産手続きが開始された場合、破産管財人が選任され、北國 リゾートの資産は競売などで第三者の手に渡る可能性もある。

 ホテル百万石は昨年、運営権が百万石アソシエイトに譲渡され、従来の株式会社ホテル 百万石(加賀市)は不動産管理を担当することになった。同社は昨年九月に社名を北國リ ゾートに変更し、本社を東京に移転。社長にはあたみ百万石(静岡県熱海市)の運営会社 の代表を務める山下敬氏が就任した。

 百万石アソシエイトでは、温泉不況が続く中、営業強化、経費削減に努め、初年度業績 は黒字を確保したという。破産申し立てを受け、アソシエイトは二十九日までに社員や関 係先に対し、これまでの経過を説明し、営業を継続する意向を伝えた。

 アソシエイトの戸田賢治社長は「不動産管理会社が破産手続きに入っても、運営権は当 社にあり、営業は続けていく」としている。一方、ユイット側代理人の朝本行夫弁護士は 、北國新聞社の取材に対し「コメントできない」としている。


石川のニュース
 
▲ページトップへ

北國新聞社
〒920-8588 石川県金沢市南町2番1号 Tel.076-263-2111
富山新聞社
〒930-8520 富山県富山市大手町5番1号 Tel.076-491-8111