
債権者から破産手続き開始を申し立てられたホテル百万石=加賀市山代温泉
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加賀温泉郷を代表する加賀市山代温泉の名門旅館「ホテル百万石」の不動産管理会社「
北國リゾート」(旧ホテル百万石、本社・東京)が、大口債権者から破産手続き開始を金
沢地裁に申し立てられたことが二十九日分かった。近く開始決定が出るとみられる。ホテ
ル運営は、別会社の百万石アソシエイト(東京)が権利を持っており、同社は「百年の歴
史を持つホテル百万石の火を消すわけにはいかない。営業は継続していく」としている。
申し立てたのは、東京・西葛西に本社を置く株式会社ユイット。登記によると、昨年七
月に資本金一万円で設立された。関係者によると、ユイットは近年、旅館の再生事業を手
掛ける県外資本に近い人物が代表を務めているとされる。
関係者の話を総合すると、ユイットは昨年七月、旧ホテル百万石のメーン銀行だった北
國銀行から元本約五十四億円の債権を買い取り、最大の債権者になった。売買には県外の
ファンドが介在したとされる。その後、旧ホテル百万石側に債権の返済を求めたが、履行
されないとして、昨年十月、金沢地裁に破産手続き開始と競売開始を申し立てたという。
ホテル百万石の土地は、金沢地裁が競売開始の決定を出し、すでにユイットが担保不動
産として差し押さえている。破産手続きが開始された場合、破産管財人が選任され、北國
リゾートの資産は競売などで第三者の手に渡る可能性もある。
ホテル百万石は昨年、運営権が百万石アソシエイトに譲渡され、従来の株式会社ホテル
百万石(加賀市)は不動産管理を担当することになった。同社は昨年九月に社名を北國リ
ゾートに変更し、本社を東京に移転。社長にはあたみ百万石(静岡県熱海市)の運営会社
の代表を務める山下敬氏が就任した。
百万石アソシエイトでは、温泉不況が続く中、営業強化、経費削減に努め、初年度業績
は黒字を確保したという。破産申し立てを受け、アソシエイトは二十九日までに社員や関
係先に対し、これまでの経過を説明し、営業を継続する意向を伝えた。
アソシエイトの戸田賢治社長は「不動産管理会社が破産手続きに入っても、運営権は当
社にあり、営業は続けていく」としている。一方、ユイット側代理人の朝本行夫弁護士は
、北國新聞社の取材に対し「コメントできない」としている。