
ゴムボートに乗り、龍神池の水深を測る川合さん=輪島市沖の舳倉島
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龍神伝説が残る輪島市沖・舳倉島の「龍神池」の謎に迫ろうと、北國新聞社が発足させ
た舳倉島・七ツ島自然環境調査団の最年少メンバー、金大理学部地球学科四年の川合康平
さん(22)が奮闘している。これまでの調査で、硫化水素が発生していることが分かっ
ているが、その発生源を含め謎は多く、川合さんは六日、ゴムボートに乗って水深を測る
など精力的に調査を進めた。
五月に副団長の田崎和江・金大自然科学研究科教授と川合さんが龍神池の縁を調べた結
果、有毒な硫化水素の発生と、硫化水素をエネルギーとする微生物の存在が判明した。そ
の際、池の中心部は調べられず、全容は分からなかった。
今回はゴムボートを用意。これに乗って、川合さんが池中心部を測定したところ、水深
約六十センチで、泥などが三十―四十センチたまっていることが分かった。「龍がすむと
の伝説があり、昔は底なし池とも言われたようですが、意外と浅かったですね」と川合さ
ん。堆積(たいせき)物に棒を突き刺すと気泡が出て、卵の腐ったような硫化水素の臭い
が漂った。
龍神池の微生物を卒論のテーマとする川合さんは、池中心部の水や泥を採取、大学に持
ち帰り分析を進める。「微生物の働きで硫化水素が発生しているとみられるが、火山の影
響の線も捨てきれず、しっかり調べたい」と意欲を語った。
藤則雄団長(金大・金沢学院大名誉教授)は「調査は長期的な視野が大切。川合君のよ
うな若き科学者に受け継いでいってほしい」と期待を込めた。
調査団には六日、植物班や魚介類班が合流し、雨天の中、調査を進めた。石川県林業試
験場の江崎巧二郎専門研究員も訪れ、松枯れの一因となるマツノザイセンチュウを調べた
。
龍神池(りゅうじんいけ)舳倉島の北側に位置し、一周約180メートル。かつて龍が
すみ、藩政期に池の底から龍の骨が見つかったと伝わる。今も池の前に鳥居が立ち、信仰
の対象となっている。