
開発した、新しい銅の合金を持つ北川教授
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これまで困難だった高い強度と電気伝導性を両立させた銅の合金を、金大理工学域機械
工学類の北川和夫教授らのグループが開発し、二十二日までに特許を出願した。銅以外の
希少金属をほとんど含まないため、安価でリサイクルもしやすいのが特徴。銅の合金は携
帯電話やパソコンの部品に不可欠で需要は大きく、「夢の合金」に関係者は注目している
。
銅合金は携帯電話などの電子機器の半導体に必ず使われる。北川教授はこの有用性に着
目し、約十年前から学生らとともに新しい銅合金の研究を始めた。
試行錯誤の結果、ある種の金属元素を混ぜた銅合金に特殊な工程を加えることで、強度
は従来の銅合金の一・一倍、導電率は一・五倍に高めた新たな素材を完成させた。薄さは
一ミリ以下で加工性が良く、電子部品の小型、軽量化のニーズも満たした。銅の結晶粒の
大きさを従来の四十分の一以下にすることで、この高性能を実現したという。
銅は電気を通しやすく、昔から導電材料に使われてきたが、強度が低く変形しやすいの
が欠点だった。現在、市場にはニッケルやコバルトといった希少金属を加えて強度を増し
た製品が多いが、世界規模での希少金属の高騰に加え、混ぜ物の多い銅はリサイクルが難
しく導電性も低いという課題があった。
北川教授は「環境に優しく耐熱性にも優れた銅合金ができた。将来的には電気自動車の
部品などにも用途が広がりそうだ」と話している。この成果は来月にドイツで開かれる国
際会議で発表される。