
燃料費の高騰で苦境が続く小松瓦の製造現場=小松市国府台5丁目
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地域ブランド「小松瓦」を生産する小松、加賀市の三社が、燃料費の高騰を理由に瓦製
品の卸売価格を七月から15%以上値上げする方針を固めた。昨年末、予定していた10
%前後の値上げを見送ったが、「企業努力はもう限界」と苦渋の決断をした。各社は小松
瓦の存続に向け、取引先に理解を求めていく。
三社で組織する県瓦工業協同組合(小松市)によると、瓦の焼成に使用する重油やガス
の価格は、五年前の約二倍、昨年の一・五倍に跳ね上がっている。製品価格に占める人件
費、釉薬(うわぐすり)、原材料費、燃料費、その他費用の割合は、これまでは20%前
後とほぼ一律だったが、現在は燃料費が約30%を占めるまでになった。
梱包(こんぽう)材価格や配送燃料費の上昇、新築住宅着工件数の減少による需要減も
加わり、「組合始まって以来の上げ幅」(西野紀一理事長)の値上げに踏み切らざるを得
なくなったという。
最低15%の値上げについては、卸先である住宅メーカーや工務店などの反発が予想さ
れ、実際、昨年末の値上げ予定も理解が得られなかった経緯がある。しかし、製造現場の
機械化などで人件費をはじめとする経費削減を図ってきた企業側は「燃料の高騰は企業努
力で補いきれない」(池田利明小松製瓦社長)と理解を求めている。
小松瓦は北陸の高温多湿、多雪寒冷の風土に適しているとされ、県内の住宅の八割、寺
社の大半で用いられ、年間出荷数は千八百五十万枚。昨年、特許庁の地域団体商標に認定
された。