
硬貨を1枚だけ入れた香典袋が相次いで見つかり、葬祭業者は注意を呼び掛けている
|
金沢市内の葬祭会場で先月以降、五円玉など硬貨を一枚だけ入れた香典袋が相次いで見
つかった。何者かが弔問客を装い、商品券など数千円相当の香典返しを目当てに渡し、差
額分を得ているとみられ、少なくとも数十袋の「被害」が確認されている。関係者は「故
人を冒とくし、遺族の心を踏みにじる卑劣な行為」と怒り心頭で、届け出を受けた金沢中
署などは詐欺の疑いもあるとみて捜査に乗り出した。
調べでは、三月十日から十八日に同市内の葬祭会館で行われた五件の通夜、葬儀で五円
玉や十円玉、百円玉がそれぞれ一枚だけ入った香典袋が計十九袋見つかった。いずれも男
が一人で三―六袋をまとめて受け付けに渡し、香典返しの商品券やカタログギフト(時価
二千五百―三千円相当)を香典の数と同数分受け取ったという。
さらに同月二十三日、別の葬祭業者二社のセレモニーホールで行われた通夜と葬儀で十
円玉一枚の香典袋が計十袋見つかった。それぞれ、カタログギフト(同二千五百円相当)
と商品券(同三千円相当)が渡された。他の業者でも先月下旬、通夜と葬儀計三件で百円
玉一枚の香典袋が相次いで見つかったという。
関係者によると、硬貨はいずれも香典袋の内側にテープで張り付けられており、香典袋
を受け取った人が重さや手触りなどで中身が分からないようにしていたとみられる。また
、男は通夜、葬儀会場で不審に思われないように喪服を着ていたらしい。
葬祭各社は通夜や葬儀の受け付けの見回りを強化するとともに、遺族側に「香典袋を速
やかに開封し、中を確かめてほしい」と注意を呼び掛けている。