
がん予防効果が期待されるハトムギの殻と皮のエキス=金大薬学部
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茶の原料として親しまれている穀物「ハトムギ」の殻や皮に、がんの予防効果が期待で
きることが七日までに金大大学院医学系研究科の鈴木信孝特任教授らの研究で明らかにな
った。ハトムギの実は漢方薬に使われているが、鈴木特任教授は殻や皮を組み合わせるこ
とでより有効性が高まることを確認し、有効成分を抽出してハトムギの効能を高める方法
の特許を取得した。今後は臨床試験も計画しており、天然物から作る「安全な医薬品」と
して実用化を目指す。
鈴木特任教授は同研究科の臨床研究開発補完代替医療学講座に所属し、サプリメントや
健康補助食品、ハーブ療法など現代の西洋医学を補完するさまざまな治療法の効果を研究
している。
ハトムギの実は「ヨクイニン」の薬名で鎮痛や利尿、いぼ取りの漢方薬として古くから
使われている。肌の状態を整える効果もあり、現在は化粧品やサプリメントにも広く含ま
れている。
鈴木特任教授と同大薬学部の太田富久教授らは、固くて食品には利用されてこなかった
ハトムギの殻や皮に着目し、有効成分の抽出法を考案した。これにビタミンB類を加える
ことで、がんやしみなどの予防効果が増強されることも小規模な臨床試験で確認し、特許
を取得した。
この特許に基づき、鈴木特任教授らは研究で粉末状のハトムギエキスを開発した。これ
を服用すれば、皮膚がんや子宮頸がん、声帯ポリープ、いぼなどに効果が期待できるとい
う。動物実験が今秋にも終了する予定で、その後は他の医師の協力も得て、まずはいぼな
どへの効果を臨床試験で再び確かめる。
天然物でのがん予防研究で先行する米国では、茶葉に含まれている「カテキン」ががん
予防薬として認可されるなど植物性医薬品への注目が集まっている。しかしハトムギは外
国ではほとんど作られておらず、がんなど皮膚の病気や美容への有用性が証明されれば、
日本の特産品となる可能性が高い。
鈴木特任教授はハトムギの普及に取り組む氷見市農協などと連携し、近く「ハトムギ臨
床応用研究会(仮称)」を設立する予定で、鈴木特任教授は「全国の農家や研究者と協力
し、ハトムギの医学的効能の確認や質の高いハトムギ栽培による地域農業の活性化に取り
組みたい」と話している。