
患者から暴力を受けた際の対処法が書かれたマニュアル=七尾市の公立能登総合病院
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石川県内の病院で患者が医師や看護師にふるう暴力が深刻化している。病気の不安や長
い待ち時間へのストレスが原因とみられ、看護師が負傷したケースもある。公立能登総合
病院(七尾市)は“院内暴力”の対応マニュアルを十五日までに作成し、すべての部署に
置いた。他の病院でも手引書の整備が進められており、医療現場でのコミュニケーション
の難しさが浮き彫りとなっている。
患者による医師や看護師への暴言、暴力は全国的な問題となっており、日本看護協会(
東京)は昨年十一月に「保健医療福祉施設における暴力対策指針」をまとめ、ホームペー
ジに掲載して注意を呼び掛けている。能登総合病院はことし七月、職員に聞き取り調査し
、対応マニュアルの作成に取り掛かった。
被害は、患者が診察や検査の待ち時間が長いと怒鳴ったり、物を投げつけ、看護師の手
を払ったり、つねる、顔や腕をたたくなどがある。看護師の顔や腕が腫れるなど、けがを
負った事例もある。時間外・救急窓口では、酒に酔った患者が指示に従わず暴れたことも
あった。このため救急窓口に非常用ブザーを設置し、職員が足でボタンを踏むと守衛室に
通報される体制を敷いた。
同病院は九月に暴力への対処法や通報手順を記したマニュアルを病棟や診療科の窓口、
事務室など四十二部署に配布した。マニュアルには▽患者の体に触れる診察は複数で行う
▽常に出入り口側に立って避難路を確保する▽はさみなど鋭利な物は患者から離して置く
―などと記してある。
一方、病院側の対応に不満を募らせる患者の声もある。能登総合病院に設置してある意
見箱には「『お待ちください』の一言で何の説明もなく長時間待たされた」「職員の対応
が事務的で冷たかった」などの意見が寄せられており、三室郁夫総務課長は「不安を抱え
た患者はデリケートになっており、誤解を与えず、十分な意思疎通ができるように対応技
術を高めたい」と話している。
県内では、金沢市の県立中央病院や金大附属病院なども患者からの暴力に対するマニュ
アル作りを進めている。