小学館発行の漫画雑誌「ビッグコミック」で連載中の「築地魚河岸三代目」に八月、能
登編が登場する。漫画のモデルとなった夫婦と親しいNPO法人能登ネットワーク副理事
長の星野正光さん(64)=輪島市門前町走出=が、能登半島地震の復興に頑張る元気な
能登をアピールし、交流人口拡大につなげたいと提案したのがきっかけ。七年前から連載
が続く人気漫画を通じ、震災後も変わらない能登の魅力が全国に発信される。
「築地魚河岸三代目」は、妻の実家の東京・築地の仲卸で三代目として働くことになっ
た素人の主人公が、魚河岸の仲間に教えられ、徐々に魚の知識を深めていく物語。二〇〇
〇年に連載が始まり、これまで単行本二十巻が出版されている。
連載のモデル、協力者であり、築地で仲卸、居酒屋を営む小川貢一さんと、妻でアニメ
「うる星やつら」のラムちゃん役で知られる声優の平野文さんとの親交が深い星野さんの
橋渡しで今回の企画が実現した。
能登編は、能登から築地市場に送られた魚の詰め合わせと「ホントの能登は、さらに旨
いがや」と書かれたチラシの真偽を確かめるため、主人公らが能登空港から輪島市に入っ
てストーリーが展開する。
八月十、二十五日発売の「能登はやさしや」前後編で、星野さんや「(震災の傷跡はあ
っても)能登は元気です」とアピールする県職員らをモデルにした人物が登場するほか、
郷土料理「いしりの貝焼き」、朝市、千枚田などの観光地も描かれる。
脚本家の九和かずとさんとともに輪島市内を事前取材した御木基宏副編集長は「地元で
味わう魚のおいしさ、能登の人情を紹介することで、少しでも震災復興に役立てればうれ
しい」と話した。
平野さんらは、能登ネットワークが運営する首都圏と能登在住者の交流会「のとだらぼ
ちITOKO会」の会員でもあり、星野さんは「人との出会いを大切にすることが、能登
のためになることをあらためて実感した」と語り、発行日を心待ちにしている。