いしかわ動物園(能美市)は今月十四日から、園内の「ふれあいひろば」に、微細な霧
を噴射して周囲の温度を下げる冷房装置を導入する。水が液体から気体に変わる際、周囲
から熱を奪う「気化熱」で体感温度を下げる仕組みで、エネルギー消費量もクーラーの約
二十分の一程度という。「エコ動物園」を目標に掲げる同園は、“環境に優しい涼”をア
ピールし、暑さで客足が鈍る夏場の集客増を狙う。
同園では毎年、水族館などの屋内施設に比べ、夏場に来園者数が落ち込む傾向にあり、
暑さ対策が急務となっていた。先月初旬、職員がインターネットで噴霧式冷房装置の存在
を知り、今夏から試験的に設置することを決めた。
「ふれあいひろば」は園内巡回コースの中間地点に位置し、来園者の多くが休憩に利用
する。中央に設置されている案内版上部にノズル六個を取り付けて霧を噴射することで、
周辺の気温を二―五度下げるという。
体感温度を下げる効果に加え、視覚による清涼感やマイナスイオンによるリラックス効
果も期待できるとしている。このほか、水を動かしたり、光を当てるなどすれば、空間の
演出も可能となる。
装置は二〇〇五(平成十七)年に開催された愛・地球博(愛知万博)の会場に設置され
、注目を集めた。現在では全国各地のテーマパークなどで導入されているが、動物園での
設置は全国的にも珍しいという。
同園は今夏の来園者の反応を見て、来年度以降の増設も検討する。山本康夫園長は「環
境にも配慮した冷房装置で、『動物園は暑い』というイメージを払拭(ふっしょく)した
い」と話している。