2006年3月8日更新
「袋町」来春復活 金沢旧町名8例目 旧ダイエー周辺、町会決議 武蔵再生起爆剤に

 旧ダイエー金沢店のビルを含む金沢市武蔵ケ辻の一角で、北国街道にちなんだ藩政期ゆ かりの旧町名「袋町(ふくろまち)」が、来年二、三月をめどに復活する。七日に開かれ た地元の袋町町会の臨時総会で、一帯の旧町名復活を全員一致で決議した。実現すれば、 昨年十月の並木町に続き八例目。周辺は複合ビル計画や近江町市場再整備が進んでおり、 地元では旧町名復活をてこに周辺の回遊性向上につながるまちづくりを目指す。

 「袋町」が復活するのは、むさし交差点北東側に位置する尾張町二丁目の一部と、北西 側の安江町の一部。面積は約一・六四ヘクタールで、区域内には店舗・企業約二十五軒と 住居二軒がある。復活期日は来年二月一日、または三月一日を目指す。

 地元では、これまでの旧町名復活が刺激となり、昨年四月ごろから復活の機運が高まっ ていた。新住居表示で町名が変わってからも「袋町」への愛着は強く、旧町名にちなんだ 「ふくろう朝市」「ふくろう縁日」が開かれている。旧北国街道や西内惣構堀(そうがま えぼり)が通っており、歴史を生かしたイベントや歩行者天国を開催する案が持ち上がっ ている。

 復活区域内には現在、二棟のマンション計画があり、復活後には五十―六十世帯が入居 する見通し。町会では、新たな住民にも由緒ある歴史を伝えることで融和を図る。

 袋町町会によると、昨年十月末で閉店したダイエー金沢店のビルを所有する三菱UFJ 信託銀行も、話題性のある旧町名復活で後継テナントが見つかりやすくなると期待してい るという。

 町の境界を原則、道路で区切る「住居表示に関する法律」を弾力運用するため、復活す る区域は、藩政期の町割りとほぼ同域となり、復活から取り残される世帯や店舗はない。

 町会長の不室昭さん(64)=尾張町二丁目=は「藩政期から賑(にぎ)わった界隈で あり、旧町名復活を『四つ葉のクローバー』に例えられる武蔵ケ辻の活性化に生かしたい 。復活した主計町、並木町へと散策できる雰囲気もつくりたい」と話している。

 袋町町会は十日、金沢市に復活を申し出る予定。市は七月にも旧町名復活審議会に諮り 、市議会九月定例会に町名変更の議案を提出する見通しだ。

 袋町 藩政期は金沢城下の中枢的な豪商、職人の邸地であった本町の1つで、要職であ る町年寄も出していた。町名の由来は、北国街道であった町筋の両端がほぼ直角に曲がり 、袋のように見えたためとされる。新住居表示施行により、1965(昭和40)年9月 に一部が安江町に、70年6月に残りが尾張町2丁目に改められた。




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