
辰口温泉駅の駅舎再現に向け、準備を進める関係者=能美市立博物館
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一九八〇(昭和五十五)年に廃線となった北陸鉄道能美線の辰口温泉駅が二十七年ぶり
によみがえる。能美市立博物館が二十日から開催する秋季特別展「ノスタルジア能美電―
あの頃(ころ)をふたたび」の入場口として、七五年ごろの駅舎の写真から改札口や切符
売り場、時刻表などを忠実に再現する。職員も当時の駅員の制服姿で来場者を迎え、かつ
て根上、寺井、辰口の旧三町を結んだ「能美電」の記憶を呼び覚ますことで、市民融和に
つなげる。
能美線は一九二三(大正十二)年から、旧根上町の新寺井駅と旧鶴来町の新鶴来駅の間
の約十六キロを結び、旧三町を東西に貫いて走った。「能美電」の愛称で親しまれ、住民
生活に欠かせない交通手段として利用されたが、自家用車の普及などから乗客が減少し、
八〇年に廃線となった。
能美市は昨年十一月、北鉄から市民融和の象徴として、かつて能美線を走った五一年製
の車両一両の無償譲渡を受け、市立博物館西側に展示する「のみでん広場」の整備を進め
ていた。二十日の開場式に合わせ、市立博物館が秋季特別展を企画し、一階ギャラリー約
二十五平方メートルに駅舎を再現することにし、現在、作業が急ピッチで進められている
。
秋季特別展には、職員と市民有志が半年がかりで手作りした能美線のジオラマ(立体模
型)をはじめ、市民や鉄道ファンから提供を受けた写真や能美線開通を伝える北國新聞紙
面のパネルなど約百二十点を展示する。来場者が能美線の思い出を自由に記すコーナーを
設けるほか、先着五百人に記念切符を配布する。