
原子力部門の組織改編についての報告書を手渡す永原社長(右)=12日午前9時5分、石川県庁
|
志賀原発1号機の臨界事故隠しで、北陸電力は十二日、原子力部門の石川県への全面移
転について、新設の原子力本部を志賀町に置き、金沢市に地域共生本部を設置すると発表
した。両本部長は副社長が兼務して石川県内に常駐、原子力本部の副本部長には常務を充
て、志賀町に常駐させる。同日、事故隠しの再発防止策として県や志賀町に報告した。
永原功社長は金沢市の石川支店で会見し、「地域の信頼を回復するため、経営層が現地
に出向いて原子力部門を直接指揮統括する。(両本部長を兼ねる)副社長は金沢と志賀を
行ったり来たりすることになる」と述べた。
社内処分については、国の特別保安検査の結果を参考にした上で、現経営陣を含めて行
うことを明言したが、自身の経営責任については「再発防止対策を定着させていくことで
経営責任を全うしたい」と従来の考えを繰り返した。
北電は原子力部門の組織改編について、経済産業省原子力安全・保安院から原子炉施設
保安規定の変更認可を得た後、六月末までに実施する。金沢市に新設される地域共生本部
は同市の北電石川支店内に置く。下部組織として広報・広聴を担当する総務部、訴訟担当
の業務部を置く。本店にある原子力安全推進室の一部と石川支店の関係組織を統合する形
となり、人員は二十―二十五人程度となる見通しである。
原発稼働時なら、北電の発電電力量のうち五割前後を石川県が占めており、「電力供給
県」に経営幹部が常駐し、地域振興も含めて地元との調整に当たる。
原子力本部は当初、金沢に置く案もあったが、原発が立地する志賀町からの強い要請を
受け、同町の志賀原子力事務所内に設置する。富山市の本店から移転する原子力部と志賀
原子力発電所、志賀原子力事務所から改組する地域社会部を直下の組織として配置。原子
力本部は本店からの異動約五十人、発電所の約三百人を含め約三百八十人体制となる。
十二日、永原社長が石川県庁で山岸勇副知事に報告し、志賀町役場では濱田昌一副社長
が細川義雄町長に説明した。山岸副知事は「社長が先頭に立って社員の意識改革に取り組
んでほしい」と要請した。