【1月31日03時36分更新】
 ■ 北陸の経済ニュース

◎示野薬局(金沢)、ファルコ(京都)傘下に 完全子会社で調剤強化 

 ドラッグストア「シメノドラッグ」を運営する示野薬局(金沢市)は三十日、臨床検査 などを行う東証一部のファルコバイオシステムズ(京都市)と来年三月をめどに経営統合 すると発表した。示野薬局がファルコ社の完全子会社となり、富山を中心に展開する同社 孫会社の調剤事業を引き継ぐ。医薬品販売業界では、六月の改正薬事法施行を前に提携や 調剤強化の動きが活発化しており、再編の波が北陸に広がってきた。

 ファルコ社と示野薬局が株式交換し、ファルコ社は示野薬局、臨床検査事業のファルコ コミュニケーションズ(京都市)、調剤薬局事業のファルコファーマシーズ(同)の純粋 持ち株会社に移行する。示野薬局の示野義和代表取締役会長は持ち株会社の副会長に、福 木敏夫専務、示野義征取締役は取締役に就任する予定である。

 示野薬局は、ファーマシーズ社の子会社で、富山、石川、新潟、静岡で調剤薬局計四十 店を展開するチューリップ調剤(富山市)の事業、株式を引き継ぐ。

 示野薬局は石川、富山でシメノドラッグ計五十八店を展開しており、ファルコ社は統合 により、ドラッグストア事業に本格参入することになる。

 当面は示野薬局、チューリップ調剤の社名や店名は変えない。運営も従来通り両社が独 立して行うという。

 両社の持つ北陸の医療機関、医師とのパイプを共有化し、月に最低一回は研修会などを 行い、それぞれの強みとする一般用医薬品、調剤の販売に関するノウハウや情報を交換す る。四、五年以内には両社店舗を統合する可能性もあり、ファルコ社は「将来的に調剤薬 局併設型のドラッグストアを関西、中部にも展開したい」(企画管理本部)とする。

 ファルコ社にとって、統合の恩恵は大きい。調剤は治療のみだが、病気を未然に予防す る「未病」対策の需要は高く、「ドラッグストア事業を加えたことで、幅広い角度から健 康管理をサポートできる」(平ア健治郎社長)とする。

 また、同社は示野薬局、チューリップ調剤の各店頭で自社の臨床検査の技術を生かした 血液検査のサービスなども計画。北陸では富山、福井で臨床検査事業を展開しているが、 石川はアルプ(金沢市)のシェアが高いことからこれまで参入を見送っていた。

 一方、示野薬局側は、調剤事業の強化につながるメリットがある。ドラッグストア業界 では、各社の相次ぐ出店で競争が激化し、北陸でもオーバーストア状態が指摘されている 。さらに六月の改正薬事法施行に伴う登録販売者制度導入で、コンビニエンスストアなど 異業種からの参入に懸念も広がっている。

 調剤分野は医薬分業が徐々に進み、高齢化の進展で需要が増加し、「市場規模は約五兆 円」(ドラッグストア関係者)とされる。専門性を高める上でもドラッグストアの調剤強 化は欠かせない状況となっていた。

 北陸でも、クスリのアオキ(白山市)が昨年十一月、調剤事業本部を設置し、薬剤師確 保に動いている。

 今回の統合に関し、地場ドラッグストア関係者は「北陸でもついに再編が始まったか、 という感じだ」と話す。消費低迷は医薬品販売業界にも大きく影を落としており、淘汰( とうた)も含め、再編の動きが一気に広がる可能性も出てきている。


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