北陸最大の消費都市である金沢で、メンズファッションの流行の波が押し寄せている。
金沢市の香林坊109は三月に実施する春の改装で、メンズブランドを約十店舗導入し、
三階を専門フロアとして本格的に展開する。中心部の商店街や百貨店もメンズの取り扱い
を強化するなど、「男の消費」を刺激する動きが広がっている。
香林坊109を運営する東急モールズデベロップメント(TMD)によると、導入を検
討しているのは、渋谷の「109―(2)」で展開中の「マルキューメンズ・109メン
ズ」と呼ばれるブランド。
昨年、109―(2)は五、六階をメンズフロアとして二十三店舗を集積し、流行に敏
感な男性から人気を集めており、香林坊109も同じようなテナント構成とする考えだ。
109メンズは、「ジャックローズ」「フーガ」「ヴァンキッシュ」などのブランドで
、「セクシー、クール、ワイルドが基本コンセプト」(TMD)という。メンズファッシ
ョン誌で“お兄(にい)系”として紹介されるなど人気が高く、十代後半から三十歳前後
までをターゲットにしている。
TMDによると、香林坊109は女性向けの人気ショップが中心だが、カップルで訪れ
る客も多く、メンズ店の導入を要望する声が強かったという。細身のシルエットの流行に
合わせ、最近では、わざと女性ものやワンサイズ下の服を選ぶ若い男性が増えており、導
入ブランドはこうした客層に対応する。
今年一月の初売りで109メンズのブランドを中身にした福袋を発売したところ、限定
百九個に対し、五百人以上が列をなし、TMDは「十分、市場として成り立つ」と判断し
た。
金沢市の竪町商店街でも十一月にメンズ店が開業するなど「ここ数年で確実に増えた」
(同商店街振興組合)という。おしゃれな男性が増えたことに加え、「レディース市場は
成熟し、飽和感もあり、店側としても男性ブランドに力を入れ始めているのではないか」
(同)とみている。金沢フォーラスも「メンズは期待のカテゴリーで、できるならまとめ
て人気ブランドを導入したい」と関心を示す。
めいてつ・エムザ(金沢市)は昨年九月に二フロアに拡張した紳士部門が好調で、「団
塊世代向けだが、紳士靴や小物は前年を上回る実績。男性市場は無視できない」とし、今
後の改装などで男性向けの商品を充実させていく方針である。
香林坊109は来年一月二日の初売りで、東京・渋谷の「109―(2)」で取り扱う
人気メンズブランドの福袋を販売する。今年一月に続き二回目で、三月の「マルキューメ
ンズ」開業に弾みをつける狙いだ。
参加するのは、「ジャックローズ」「フーガ」「グラッドニュース」「メイヘム」「ヴ
ァンキッシュ」「トランスフォーム」「ラガスバイリップサービス」の七ブランド。
今年の初売りの際には三十分で限定百九個を完売する人気ぶりとなった。福袋は来年一
月二日の午前十時から、三階の特設会場で三百六十個に拡大して売り出す。