整理回収機構(RCC)から破産申し立てを受け、営業停止中の加賀市片山津温泉の旅
館「ホテルながやま」の売却交渉が暗礁に乗り上げている。三十一日までに、交渉を進め
ていた大阪の飲食業者が撤退したため。管財人は「新しい引受先を探す」としているが、
現時点では白紙状態という。営業停止から半年以上が過ぎても受け皿が決まらない現状に
、地元からは温泉街のイメージダウンを懸念する声も出てきた。
管財人によると、撤退した大阪の飲食業者は資金繰りにめどがつかなかったという。入
札で最高価格を示した飲食業者は銀行融資を受け、一括支払いで取得し、旅館を再開する
予定だった。
ホテルながやまは老朽化で、配管の再整備や耐震工事などを行う必要があり、地元関係
者によると、取得に数億円、配管の整備だけでも数千万円の費用がかかるとみられていた
。同飲食業者が今年七月、大阪国税局から国税徴収法違反(滞納処分免脱)の容疑で大阪
地検に告発されたこともあり、「本当に取得できるのか心配していた」と話す地元関係者
もいた。
今後について、管財人は入札は行わず、RCCと協議しながら新たな受け皿を探す方針
だ。ただ、旅館の維持管理費用がかかるため、「時間をかけるつもりはない」としており
、場合によっては競売にかけることも検討するという。
ホテルながやまは地元の業者が一九六四年に設立。県外企業が買収後、旧石川銀行がメ
ーンバンクを務め、約六十億円の債権を引き継いだRCCが今年四月、破産手続きを申し
立てた。