ペット人気の高まりとともに北陸でも関連ビジネスが活況を見せている。少子化や団塊
世代の大量退職などを背景に飼い主が増え、金沢では北陸初登場のペットショップチェー
ン店が進出。愛犬家向けに「ペット可」の新築マンションが増え、ワンちゃん用の料理の
宅配まで現われた。関連市場は大きく広がっている。
金沢市竪町通りに十四日、全国チェーンのペットショップ、ペットスーパーワン金沢店
がオープンした。全国で二十一店目となる同店では、チワワやプードルなど人気種の純血
同士を交配した「ミックス犬」など小型室内犬を中心に約百匹を扱う。価格も安めに設定
し、ひと月あたり五十匹の販売を目指す。各都市で一番の繁華街に店を出す戦略をとる同
社では「ペット需要はまだまだ伸びる。今後は富山や福井への展開も探りたい」と意欲満
々だ。
ペットフード工業会(東京)の二〇〇六年度全国犬猫飼育率調査によると、飼育意向が
強いのは十―二十代の若い世代と団塊世代。若年層では「飼ってみたい」が全体の八割超
、団塊世代でも七割以上が「犬猫の飼育は退職後の人生をより良くしてくれる」と答えて
いる。関係者は「家庭を取り巻く社会環境が年々変わる中、犬や猫を家族として扱い、心
のよりどころとしているのだろう」とみる。
専門店の形態も多様化している。
ドッグガーデン(石川県野々市町)では、ガラスで仕切られたスペースに種類の異なる
子犬を入れ、それぞれの性格が際立つように展示。ウィズ金沢示野店(金沢市)はドッグ
カフェを併設し、愛犬家の社交場となっているという。
ペット人気の影響は異業種にも広がる。不動産業界では「マンションは『ペット可』を
うたわないと、売れない状況」(石川県宅地建物取引業協会担当者)で、新築マンション
でも飼育可が増えているという。一戸建てでも、アラヤ興産(高岡市)がペットとの共生
住宅を分譲している。散歩後の足洗いやシャンプーに適した底が平らな洗面台を設置し、
傷付きにくい床材を用いるなど工夫がされている。
変わったところでは、金沢ニューグランドホテル(金沢市)が、獣医らのアドバイスを
受け、シェフが考案した犬用料理の宅配を開始。野菜のテリーヌや和牛すじ肉のやわらか
煮などメニューも豪華だ。
ペット好きにとっては、犬や猫は家族の一員。専門店が個性を競うだけでなく、異業種
も巻き込んで関連ビジネスはますます過熱しそうだ。