北陸の景気に異変が起きている。北陸財務局が三十一日発表した経済情勢報告は個人消
費、生産活動とも下方修正され、中小企業金融公庫金沢支店の調査でも景況感が大きく悪
化した。北陸財務局は「回復基調に変化はない」とするが、消費者心理の冷え込みが企業
マインドにも波及してきたようだ。
北陸財務局の大森通伸局長は、北陸の経済動向について「緩やかに回復を続けているも
のの、このところ弱い動きがみられる」と述べた。「緩やか回復」の基調判断は据え置い
たが、四月の前回報告よりやや弱い表現に変えた。
下方修正されたのは、個人消費、住宅建設、生産活動、企業収益、企業の景況感の五項
目。個人消費は、天候不順や震災の影響により、百貨店、スーパーで婦人服や身の回り品
などの動きが鈍い。新車販売、住宅建設も前年割れの水準で、全体として持ち直しの動き
が緩やかになっている。
生産活動でも弱い動きが出ている。一般機械は工作機械が自動車関連向けで減少し、繊
維も婦人衣料向けが低調という。金属製品はアルミ建材が住宅用で低調なほか、ビル用で
弱い動きがみられる。
今年度上期の設備投資は増加が見込まれるが、企業収益は情報通信機械器具、卸売を中
心に減益となる見通し。企業の景況感もマイナス幅が拡大している。雇用情勢は改善を続
けている。
大森局長は「好調な企業部門の収益が、家計部門に波及する大きな流れは続いている」
との見方を示した上で、今後は、原油価格や海外経済の動向に留意する必要があるとした
。