サンエツ金属(高岡市)は今月末から、粉状の黄銅に圧力を加えて新たな合金とした黄
銅棒のサンプル出荷を開始する。出荷量は月間数百トンで、出荷先に加工テストを依頼し
て、二〇一〇年度の量産化開始に向けた研究に反映する。
削り粉などに圧力を加えて固める世界初の「粉体直接固化法」は、新エネルギー・産業
技術総合開発機構の補助を受け、二〇〇五年度から同社と阪大、先端科学技術エンタープ
ライズ(東京)が実施した共同研究で確立した。黄銅に炭素を加えたことで、削りやすさ
が向上したことを、実験段階で確認している。
鉛、カドミウムを含有しないことから、国内に加え、環境規制の厳しい欧州市場などで
の需要が見込める。溶解炉で黄銅を溶かして棒状に固める従来製法より、二酸化炭素の排
出量やエネルギー使用量を抑えられる利点もある。
同社などは今年四月から二年間、実際に同社で排出された黄銅の削り粉を原料に「粉体
直接固化法」の量産化テストを行い、二〇一〇年度に削り粉を再利用した黄銅棒を量産す
る計画である。