実際のお金でなく、デジタルデータとして流通する電子マネー。北陸でも使用できる場
所が増えているが、肝心の利用者数は伸び悩んでいる。手軽でお得なポイントも付き、「
一度使うと手放せない」との声が聞かれる一方で、「面倒くさそう」と敬遠する人も多い
。「食わず嫌い」が普及への足かせとなっている。
電子マネーにはさまざまな種類があり、使うにはそれぞれに対応した携帯電話やカード
が必要だ。支払い方法は、事前に入金しておく「前払い制」と、クレジットカードの利用
と一緒に請求がくる「後払い制」がある。
最も普及している電子マネーは「Edy(エディ)」。端末やカードをレジ付近の読み
取り機にかざすだけで支払いでき、店側は”レジ渋滞”を緩和する効果も期待できる。た
まったポイントを全日空の「マイル」に交換できたり、ガソリンが割引になるサービスも
ある。
多くの特典がある電子マネーだが、それでも利用経験のない人からは「種類が多くて何
だか複雑そう」という声が聞こえてくる。
実際、ワシントン靴店(富山市)では、電子マネーでの支払いが「一週間で数回程度」
。東京ストアー(金沢市)は二〇〇五年六月から、フレッシュアリーナ新庄、畝田、田上
の三店で導入したが、利用率は1%にも届いていない。同社は「読み取り端末の互換性が
ないのが欠点。規格が統一されれば、使いやすくなる」とみている。
一方で、「三十代の男性を中心に、徐々に利用者が増えてきている」とするのは、明文
堂書店(富山市)。電子マネーの最大の利点は、支払いを素早く済ませられ、小銭を持ち
歩く必要がないことだ。金沢市の男性会社員(37)は「財布が小銭だらけになるのが、
嫌だった。一度使うとやみつきになる」と話す。
〇四年十二月にいち早く電子マネーを導入しためいてつ・エムザ(金沢市)は「今後、
普及するのは確実。対応レジを増やす準備を進めたい」(藤田重隆営業企画副統括)と強
気だ。
大手コンビニが導入を加速することから、今年は「電子マネー元年」と呼ばれる。北陸
でも、小銭を持ち歩く人が少なくなるかもしれない。